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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 神在の国
240/270

8019T列車 江の川の鶏(鵜)飼い

皇紀2745年6月21日(第120日目) 国鉄(こくてつ)芸備線(げいびせん)三次(みよし)駅。

江津(ごうつ)三江線(さんこうせん)三次(みよし)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路三次(みよし)駅で途中下車

 江津(ごうつ)駅から三江線(さんこうせん)の列車に乗ってから3時間。さすがに乗りっぱなしは体にくる。僕達は一端ここで降りて、体を伸ばすことにする。前に来たときは夜だったからなぁ、昼間に来るのは初めてだ。

 駅から歩いて江の川まで来てみた。

三次(みよし)って鵜飼いやってるのよねぇ。」

と言う。

「何。鵜飼い見ていきたいの。」

「そりゃ、見てみたいけど・・・。その・・・時間無いでしょ。」

「・・・。」

今現在120日目。明日で121日。ちょっと浜松(はままつ)へ帰ることを考えると先を急ぎたいところだが。

「萌が見たいなら、見ていこうか。」

「えっ、別にいいよ。無理しなくても。」

「無理じゃないから。さて、どう時間潰すか考えないとなぁ・・・。」

 鵜飼いをやるのは夜だ。まだまだ日が高い。

 三次(みよし)駅の近辺で時間を潰し、鵜飼いの見学が出来る乗船場へ向かう。休みの時期と重なっていないせいか乗船するのに難は無かった。他に鵜飼いを見に来た人たちと船に乗り込み、江の川へと乗り出した。

 しばらくすれば鵜飼いをする船に漁り火が焚かれる。オレンジ色に輝く炎の元に黒い鳥が見え隠れする。

「あれがリアルウッウ。」

「リアルウッウってなぁ・・・。ポケモンにするな。」

「あっ、どうやら鵜が魚を捕ったみたいです。」

一羽船の上に上げられる姿が見える。顔を籠に向かせて魚を吐き出される。「おうぇ」って言う声が聞こえてきそうだ。

「欲もまぁ、あんなに手際よく出来るよなぁ。」

「ナガシィの場合全部食べられちゃいそう。」

「・・・反論出来ないのが何か悔しいなぁ・・・。」

船には入れ替わり立ち替わり鵜が出入りする。ほんのちょっとの変化だと思うけど、よく分かる。その点はさすが職人だ。

 漁師さんの手際のよさに呆気にとられている内に、鵜飼いは終わってしまった。

「どうする。駅戻って福塩線(ふくえんせん)乗っちゃう。」

と萌に聞く。

「乗っちゃおうよ。急ぎたいんでしょ。」

三次(みよし)駅まで駆け戻り、1両止まっているディーゼルカーに滑り込んだ。福山(ふくやま)に到着する頃には日をまたいでいた。

三次(みよし)芸備線(げいびせん)福塩線(ふくえんせん)府中(ふちゅう)

府中(ふちゅう)福塩線(ふくえんせん)福山(ふくやま)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路福山(ふくやま)駅で途中下車


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