8018T列車 大丈夫・・・だよね
皇紀2745年6月21日(第120日目) 国鉄木次線木次駅。
朝早くに木次線は目覚める。朝5時から始発列車が始まり、その後はかなりの頻度で宍道方面行きの列車が頻発する。止まっている列車は4両編成。前より2両が米子行き。後ろより2両は出雲市行きとなっている。
「皆朝早いねぇ。」
萌が感心したように言う。ボックス座席のほぼ全てに学生が1人から2人座っている。
「ここから米子とかまで通ってるのかな。」
「まぁ、通ってる人もいるだろうなぁ。」
「こんなところで列車逃したら・・・。なんて考えたくないよね。」
「・・・1、2時間は平然と列車来なかったりするからなぁ。遅刻の度合いが違うよ。」
木次→木次線→宍道
枕崎→広尾間の最長往復切符復路木次駅から使用再開
木次駅を出発する。木次線は宍道駅まで右へ行ったり左へ行ったりを繰り返す。直線距離なら結構早く行けるだろうが、鉄道には厳しい道のりとなるだろう。
枕崎→広尾間の最長往復切符復路宍道駅で途中下車
僕達が乗ってきたディーゼルカーはここで米子方面行きと出雲市方面行きに分かれる。普段なら出発を見送りたいところだが、それはやらなかった。宍道駅から歩いてほど近くにある宍道湖を見に行く。しじみが有名なところだが、一番有名なのは炎の妖精の方かもしれない。宍道駅に戻って、山陰本線で西へ進む。
宍道→山陰本線→出雲市
枕崎→広尾間の最長往復切符復路宍道駅から使用再開
出雲市→山陰本線特急「スーパーくにびき」→江津
江津駅からは三江線の列車に乗り換える。この時間には普通列車しか無さそうだ。江津から三次駅まで3時間くらいかかる。
江津→三江線→三次
「この時間がとっても暇なのよねぇ・・・。」
と萌がぼやく。
「いや、暇ってなぁ・・・。」
「だって・・・。ここって近くに川がある以外ほとんど何も無いじゃない。」
「・・・うん。まぁ確かにそれは認めるけど・・・。」
「やっぱり認めるんだ。」
「認めるというか、それしか無いだろ。」
といいながら、僕は外を見る。ゆったりと流れる江の川にそれにずっと沿って走る三江線。こういう路線はいつも貧乏くじだ。乗る方も運行する方も・・・。
(まだ、こっちは大丈夫だよな・・・。)
自分の心に問いかけてみた。




