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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 近畿
227/270

8006T列車 福井の略奪者

皇紀2745年6月15日(第114日目) えちぜん鉄道(てつどう)勝山永平寺線(かつやまえいへいじせん)勝山(かつやま)駅。

福井(ふくい)→えちぜん鉄道(てつどう)勝山永平寺線(かつやまえいへいじせん)勝山(かつやま)

福井(ふくい)勝山(かつやま)間の乗車券使用開始および使用終了

 僕達は勝山(かつやま)にある福井(ふくい)県立恐竜博物館に9時くらいに着けるようにでた。ただ、そういう早い時間だというのに既に開館を待っている人もいる。皆恐竜には興味があるんだろう・・・。

 開館時間になるとその人波は建物の中に消えていった。僕達もそれに吊られるように入ろう。

 中では早速肉食恐竜の標本が出迎えてくれる。

「おお。大きい。」

「昔はこういうのがウヨウヨいたと重うとなんか凄いよねぇ。」

「・・・そんなに凄いって思うんなら、ドラマチックとかでやってたみたいにタイムマシンで過去に行ってみてもいいんじゃない。」

と萌が言うが、それはお断りしたい。実際にいたら言葉が通じるとかの騒ぎでは無い。本能のままに生きている彼らは人間を弱いものを完全に見下し、どう屠るかと考えているだろうからなぁ。ああ、でも動物がいかに危険かを知らしめるために「野生動物を殺すな」って言う団体の前に持っていくのもいいかもしれない・・・。ちょうどいいお灸になるに違いないからな。

福井(ふくい)ってホントこういうの有名よね。」

「そうだな。日本で言ったらまず福井(ふくい)だな。」

「他じゃこういう化石って取れないのかしら。」

「いや、そんなことはないぞ。北海道の天塩中川とかはアンモナイトがよく撮れるみたいだし・・・。ただ単に偶然がここで重なってるだけだろ。」

そこは実際にそうだろう。条件が違えばそういうのは化石燃料になってしまうからなぁ。そういうところは自然の神秘だ。

 歩みを進めるとフクイラプトルの展示にぶち当たる。このフクイラプトルは名前にもあるとおり福井(ふくい)県で発見された肉食恐竜である。

「フクイラプトルって何か安直。」

「生物の名前なんてかなり安直に決まってるから、このくらい序の口だろうなぁ。」

「序の口・・・。そんなに生き物の名前っていい加減に決まるものなの。」

「・・・うーんまぁ、似たような漢字ので言ったらカナダのアルバータ州で見つかった肉食恐竜には「アルバートのトカゲ」って意味の「アルバートサウルス」とか付いてるし。」

「へぇ、そんな付け方したりもするんだ。でも、それって恐竜ってことは仕方ないところも有るんじゃない。だって昔に地名が有るわけじゃないし。」

「うっ、それを言われるとそうかもしれないけど・・・。」

「ほらぁ、やっぱり福井(ふくい)で見つかったからこれって安直よ。」

「・・・じゃあ、聞くけどさ。萌にはフクイラプトル以外で何か言い名前ある。」

「うっ・・・。」

安直と思われる命名の仕方も案外そういうことに起因するのかもしれない・・・。

勝山(かつやま)→えちぜん鉄道(てつどう)勝山永平寺線(かつやまえいへいじせん)福井(ふくい)

勝山(かつやま)福井(ふくい)間の乗車券使用開始および使用終了


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