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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 近畿
220/270

7999T列車 シフトを倍にします。

皇紀2745年6月12日(第111日目) 国鉄(こくてつ)関西本線(かんさいほんせん)奈良(なら)駅。

「日程がきつい。」

僕の言葉に萌は聞き返した。

「うん。考えてもみなよ。今、大阪にいるでしょ。こっから一端北陸回って、中国地方回って、四国回って、九州だよ。それで残りの日程は26日。最速で回れば十分すぎるけど、僕達みたいに観光しながらってなったらね・・・。」

「成る程。それで、こっからは出来るだけ早く進みたいの。」

「うん。まぁ。だけど、これからずっと早起きになるし・・・。嫌じゃ無きゃいいんだけど。」

「別にいいわよ。早起きには慣れっこだし。でも、どこ観光して、何処飛ばすかはちゃんと考えないといけないわね。」

「基準は新幹線でいいんじゃないかな。」

「安直ね・・・。」

 朝早くに奈良(なら)駅に向かう。ここには特急列車が止まっている。大阪方面行きの通勤特急「みやこエクスプレス」である。

奈良(なら)関西本線(かんさいほんせん)特急「みやこエクスプレス」→天王寺(てんのうじ)

枕崎→広尾間の最長往復切符復路奈良(なら)駅から使用再開

 この列車は3両編成で自由席は2両。指定席は1両である。自由席は多いが指定席はガラガラだ。列車は郡山(こおりやま)大和小泉(やまとこいずみ)王寺(おうじ)久宝寺(きゅうほうじ)に停車する。指定席はなかなか混まない。しかし、自由席はそうでもないようだ。時折、デッキのドアが開いて通路にまであふれるサラリーマンの姿が見える。もちろん、この天国に浸っていられるのも天王寺(てんのうじ)まで。天王寺(てんのうじ)を過ぎると列車は浪速筋線(なにわすじせん)に入っていくからだ。

天王寺(てんのうじ)関西本線(かんさいほんせん)大阪環状線(おおさかかんじょうせん)大阪城公園(おおさかじょうこうえん)

枕崎→広尾間の最長往復切符京橋(きょうばし)駅で途中下車

京橋(きょうばし)大阪城公園(おおさかじょうこうえん)間の運賃大阪城公園(おおさかじょうこうえん)で下車時運賃精算の上乗車

「やっぱりまだ開いてないよね。」

遠巻きに大阪城を見ながら、萌が言う。

「仕方ないな・・・。ああいうのは結構遅い時間からしか開かないから。」

「・・・大阪城は前にも見たからいいけど・・・、これからこういうの増える。」

「かもしれない。」

「まぁ、増えたんなら二重でまた改めて見に行けばいいか。」

「ゴメンな。」

「謝らなくたっていいわよ。またナガシィとどっか行けるならそれはそれで楽しみだし。」

「・・・。」

その顔はちょっと反則だなぁ・・・。

「何照れてんの。もしかして、私に惚れ直した。」

「・・・ノーコメント。ところでこれからどうする。大阪城公園(おおさかじょうこうえん)戻る。」

「何でもいいよ。とにかく先に早く進まなきゃいけないんだし。」

 じゃあ、この近くにあるもう一つの駅をたまには使ってみるか・・・。


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