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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 中日本
213/270

7992T列車 最短寝台

皇紀2745年6月8日(第107日目) 国鉄(こくてつ)関西本線(かんさいほんせん)亀山(かめやま)駅。

静岡(しずおか)東海道本線(とうかいどうほんせん)関西本線(かんさいほんせん)紀勢本線(きせいほんせん)寝台特急「紀伊(きい)」→紀伊勝浦(きいかつうら)

静岡(しずおか)名古屋(なごや)間の乗車券使用終了

枕崎→広尾間の最長往復切符復路名古屋(なごや)駅から使用再開

「おはよう。」

ふと目が覚めると列車は亀山(かめやま)駅に停まっていた。僕達は気分転換がてら亀山(かめやま)駅のホームに降りた。静岡(しずおか)駅では10両以上繋いでいた列車は今6両編成になっている。ここではさらに2両減って、4両編成になってしまう。僕達から見て右側ではオレンジ色のディーゼル機関車DD51が連結作業の真っ最中だ。

「寝台特急「大和」発車です。」

短く列車の発車を告げた。朝早いというのにもう列車にカメラを向ける人の姿もある。

「何か、寝台特急として同よって短さまで短くなっちゃったなぁ・・・。」

2両編成でホームを離れていく「大和」はとても身軽そうだ。引っ張っている機関車も「ようやっと荷物が少なくなった」と喜んでいるに違いない。

「萌。駅弁買って車内行こうか。」

「はい、はい。」

 寝台特急に戻って駅弁を食べる。津駅が近づいてくると近畿日本鉄道(きんてつ)の線路が見えてくる。そちらは特急や急行列車が多数発着している。それを横目に「紀伊(きい)」はかなりのんびりしている。特急の割にゆっくり出来るのは良い事だ。

 それからは空腹が満たされたことから眠気が襲ってきて、終点の紀伊勝浦(きいかつうら)に到着するまでぐっすり眠っていた。

枕崎→広尾間の最長往復切符復路紀伊勝浦(きいかつうら)駅で途中下車

 紀伊勝浦(きいかつうら)でちょっと降りてそこら辺を回ってみようかと思ったが、ちょっと朝早すぎた。寝台特急が来るのにここら辺はようやく起き始めたという感じだ。一方で、鉄道に絡む朝は早いようだ。京都(きょうと)行きの特急「オーシャンアロー」は既に2本目の4号がでる。この列車で串本(くしもと)駅まで行く。

紀伊勝浦(きいかつうら)紀勢本線(きせいほんせん)特急「オーシャンアロー」→串本(くしもと)

枕崎→広尾間の最長往復切符復路串本(くしもと)駅で途中下車

 串本(くしもと)駅で降りて、駅の外へ出ると「本州最南端の駅」の碑がある。

「こういうのを見ると一番南に北って感覚になるよね。」

「確かにな・・・。でも、まだ九州とかもあるし。」

「そうだけど・・・。」

だが、問題はそこじゃない。これからどうするかだ。特急で来たって事もあり、観光地が開くにはまだまだ時間がかかる。潮岬まで歩いて行っても1時間10分程度で着いてしまうらしい。

「・・・。」

「いい暇つぶしになるし、歩いて行こうよ。せっかくここまで来たんだし、潮岬くらいさ。」

「・・・じゃ、何話す。」

「別に何でも。」

そう言って、僕達は串本(くしもと)の街へ繰り出した。


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