表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/270

7800T列車 成田遠征

皇紀2745年2月19日 国鉄(こくてつ)常磐線(じょうばんせん)北千住(きたせんじゅ)駅。

仙台(せんだい)東北本線(とうほくほんせん)常磐線(じょうばんせん)東北本線(とうほくほんせん)寝台特急「ゆうづる」→上野(うえの)

「皆様、おはようございます。本日は皇紀2745年2月19日。時刻は5時20分です。あと10分ほどで終点上野(うえの)駅に到着いたします。どなた様もお忘れ物、落とし物なさいませんようお支度ください。」

車掌からそう切り出される。おはよう放送というものだ。仙台(せんだい)到着の段階から列車の放送発されていなかった。これが僕たちの聞く最初で最後の放送だ。

「おはよう。」

下段寝台から萌の声が聞こえた。

 日暮里(にっぽり)駅が近づいてくると右側から多くの線路が合流してくる。かなり向こう側に黄緑色のラインが入った電車と青色のラインが入った電車が走っている。山手線(やまのてせん)京浜東北線(けいひんとうほくせん)だ。車内を見てみるとスーツ姿のサラリーマンがちらほら見える。帝都の朝はこっちも早いようだ。

 「ゆうづる号」は定刻で上野(うえの)駅地上ホームに入った。それを入れ替わるように緑とオレンジのラインが入った通勤電車が出発していく。方向幕はオレンジ色の門司(もじ)で「宇都宮」と表示されていた。

 列車から荷物を提げて降りる。僕らと同じように「ゆうづる」で夜を明かした人たちが次々と上野(うえの)の雑踏の中へと消えていく。多くの人が厚手のコートを羽織っている。どこから来たのかそれは分からない。だが、個人的に札幌からはるばる東京(とうきょう)に来たものだと思う。一度で良いからそういうムーブをしてみたいものだ。

「ナガシィ。これからどうする。今日の17時に東京(とうきょう)にいれれば良いけど。」

「そうだな。また時間あるんだよなぁ・・・。」

僕はちょっと考えた。東京(とうきょう)で営業している観光地もほとんど10時を過ぎないとな。そこまであと4時間30分。さて、どうしよう・・・。

京成電鉄(けいせい)成田空港(なりたくうこう)往復してみるか。」

「はいはい。良いよ。」

すんなり決まった。

 京成電鉄(けいせい)に乗ろうと思ったのは京成成田スカイアクセス線を通る「スカイライナー」に乗りたかったためだ。最高速度160キロは私鉄・在来線最速である。それに乗ってみようと思ったのだ。

西大津(にしおおつ)枕崎(まくらざき)間の乗車券上野(うえの)駅で途中下車

京成上野(けいせいうえの)京成電鉄(けいせい)北総開発(ほくそうかいはつ)成田スカイアクセス線特急「スカイライナー」→成田空港(なりたくうこう)

 京成高砂(けいせいたかさご)駅から北総開発(ほくそうかいはつ)線内に入り高速運転を開始。新幹線を彷彿とさせるような「スカイライナー」の走りはあっという間に成田空港(なりたくうこう)へと連れて行った。復路では京成本線(けいせいほんせん)を経由して、京成上野(けいせいうえの)に戻ってきたものの、スカイアクセスの速さが身にしみたせいでかなり遅く感じた。

成田空港(なりたくうこう)京成電鉄(けいせい)京成本線(けいせいほんせん)特急→京成上野(けいせいうえの)

 上野(うえの)に戻ってきた頃には朝ラッシュが始まっている。東京(とうきょう)のありとあらゆる路線は乗客を満員にして都心を目指していく。上野(うえの)で朝ご飯を済ませ、さて次は何処に行こうか。


一口メモ

京成「スカイライナー」

京成上野~成田空港間を結ぶ特急列車。京成成田スカイアクセス線内では最高時速160km・hで走り、同区間を最速36分で走破する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ