7986T列車 能生「ふざけるなぁ。」
皇紀2745年6月1日(第100日目) 国鉄信越本線黒姫駅。
黒姫→信越本線→直江津
枕崎→広尾間の最長往復切符復路黒姫駅から使用再開
黒姫駅から再び普通列車に乗る。隣の妙高高原駅で普通列車はちょっと長い時間止まる。後続の反対からやって来る特急「あさま」を待避するためだ。気分転換がてらホームに降りてみるとこの辺りの名物妙高の笹寿司って言うものが目に入った。お昼ご飯でこれを食べよう。いかにも美味しそうだ。
特急を待避してのんびりと列車は歩みを進める。関山駅・二本木駅ではスイッチバックを挟んで直江津へと下っていく。直江津に着いたら、北陸本線の列車に乗り換える。糸魚川に抜けるには大阪行きの特急「雷鳥」があったが、そちらには乗らず普通に乗った。
直江津→北陸本線→能生
名立を出ると次は筒石に止まる。列車はトンネルの中にもかかわらずスピードを落とし、完全に止まった。
「ここは前も来たよね。」
「そうだな・・・。実施債に来てみたけど、いるのは怖かったよなぁ・・・。」
と感想を言った。
「ホーム細すぎだもんね。今日はもう降りなくて良いでしょ。」
「うん。」
枕崎→広尾間の最長往復切符復路能生駅で途中下車
筒石駅のある頸城トンネルを抜けると列車は能生と呼ばれる街に入る。僕達はこの小さな街で列車を降りた。
「ところで、ナガシィ。何でこの駅で降りたの。」
「ああ、萌にはまだ言ってなかったね。」
「なんかの観光地の近くってこと。」
と言う萌に
「昔「特急列車が止まる」って湧いた街だよ。」
と言った。だが、この話し色々と複雑なのである。
「・・・ここに住んでる人には悪いんだけどここに特急止まってたの。」
「うん。止まってた時期もあるみたいだけど、本当は止まっちゃダメだったんだよ。」
「えっ、意味分かんないんだけど。」
そりゃ、これの意味が分かったら苦労はしないだろう。
これは「特急が止まると時刻表に掲載」されたのが発端である。しかし、当日。色んな準備をしたにもかかわらず特急列車は能生に停車したもののここを素通りしていった。止まったのだけど誰も乗れないし、誰も降りてこないという状況となったという。これを生で見ていた人はよほど気まずかっただろうなあ・・・。
「そういう珍事件があったって所だよ。」
「それさぁ・・・。時刻表発行したところ殴ってもいいんじゃない。」
「ハハハ。殴られても文句言えないだろうけどね・・・。」
「でも、どうして運転停車が時刻表に記載されちゃったんだろう。今の時刻表だって全部通過扱いじゃない。」
「ああ。色々あったんだよ。きっと。」
「色々あったのね。色々。・・・ここの人たち猛抗議しただろうね。」
「しただろうなぁ・・・。」
「あっ、だからここに特急止まってた時期があるのか。」
だな・・・。
能生→北陸本線→糸魚川
糸魚川→大糸線→南小谷
南小谷→大糸線→信濃大町
枕崎→広尾間の最長往復切符復路信濃大町駅で途中下車




