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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 中日本
203/270

7982T列車 一人は自由席です

皇紀2745年5月31日(第99日目) 国鉄(こくてつ)信越本線(しんえつほんせん)柏崎(かしわざき)駅。

 6時30分。僕達は柏崎(かしわざき)駅に向かった。時刻表を見てみるとこんな朝早くから新潟(にいがた)方面へ行く列車が1本設定されている。急行「きたぐに」。途中の新津(にいつ)という所までは急行として運転し、その先は快速列車となる。今日はこれでまずは長岡(ながおか)まで向かう。

 6時40分を過ぎると大阪(おおさか)方から3つのライトをつけた急行列車がやってきた。使う車両は583系。東北などでは今でも寝台特急としてその栄光を欲しいままにしているが、こちらは急行に使われていると言うこともあり2級戦力感が半端ではない。

「私これから自由席に乗りたくないよ。」

「大泉洋みたいなこと言ってるんじゃ無い。こっから長岡(ながおか)だけなんだからさ。ここで寝台料金払う方が馬鹿らしいぞ・・・。」

「う・・・それはそうだけど・・・。混んでるかな。」

「混んでるかもね。」

柏崎(かしわざき)信越本線(しんえつほんせん)急行「きたぐに」→長岡(ながおか)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路柏崎(かしわざき)駅から使用再開

 急行「きたぐに」は10両編成。1号車から4号車までが自由席で、それ以外の車両はグリーン席とB寝台で構成されている。自由席は座席であり、皆大きな座席に思い思いに腰掛けている。眠っている人もいれば、もう起きている人もいる。

「どうする。座る。」

「次だし、立っていくか。」

次って言っても停車までは結構な時間があるけどな・・・。

 ちらりと車内を見渡す。ここにある椅子は全部夜になったらベッドにすることが出来る。ふかふかそうだし、座ってみたいなぁ・・・。

「座ってみたいなら、座ってきてもいいわよ。私はここにいるから。」

「いい。」

「いいよ。いかにも生きたそうな顔してるし。」

「ハハハ・・・。じゃあ座ってこようかな・・・。」

萌に座ってきていいって言われたし、座りに行こうかな。近くにちょうど空いていたところがあったため、そこに腰掛けてみた。座ってみると最初ふわっとした感覚に襲われてから徐々に沈んでいく。もしかして、最近のグリーン車よりも座席が柔らかい・・・。

(ああ、このまま座っていたいかも・・・。)

外を見ながら、1分、5分、10分と時間が流れる。

「んっ。」

「いつまでも戻ってこないから私も来たの。隣いい。」

「うん。おいで。これはやみつきになるよ。」

「やみつきねぇ・・・。」

萌はそう言いながら、座ると「あっ、これいいかも。」と言っていた。

 結局、デッキでずっと立ってるってどうなっちゃったんだろうなぁ・・・。

「ご乗車ありがとうございました。まもなく、長岡(ながおか)長岡(ながおか)です。」

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路宮内(みやうち)駅通過に伴い途中下車

宮内(みやうち)長岡(ながおか)間特例適用の上便宜乗車


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