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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 中日本
198/270

7977T列車 奥只見

皇紀2745年5月28日(第96日目) 国鉄(こくてつ)只見線(ただみせん)小出(こいで)駅。

長岡(ながおか)上越線(じょうえつせん)只見線(ただみせん)急行「奥只見(おくただみ)」→只見(ただみ)

長岡(ながおか)小出(こいで)間の乗車券使用開始および使用終了

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路小出(こいで)駅発車に伴い使用再開

 キハ58形5両の車内はがらんとしていた。僕達は一つボックスに足を乗せて腰掛けていた。昨日夜を越えたこともありちょうどよく眠ることが出来る。僕達が次に気付いたときには列車は既に只見線(ただみせん)に入っており、切符はいつの間にか失効・発効していた。

 列車は峠越えに備える駅大白川(おおしらかわ)駅に停車していた。ホームは細長く、人影もない。「誰も来ないかな」と思っていたら、どこからともなく人が現れ、思い思いに腰掛けた。しばらく止まっていると只見(ただみ)方面からキハ40形が入線してきた。

 只見線(ただみせん)大白川(おおしらかわ)只見(ただみ)間で六十里峠を越える。大白川(おおしらかわ)只見(ただみ)間は六里(24キロ)しか離れていないが、10倍の距離と感じるほど険しい道が続いているらしい。只見線(ただみせん)も並行する国道もここをトンネルで貫いているが、ここが今も厳しい道のりであることに変わりは無い。

「お待たせいたしました。急行「奥只見(おくただみ)」発車します。」

ドアが閉まってキハ58形はエンジンを噴かした。ここから峠越えにかかる。トンネルと抜けると列車は只見(ただみ)川に沿ってさらに北上する。車窓は少し緑が増えてきているが、茶色が多い。この辺りにはようやっと春が来たらしい。

「ちょっと只見(ただみ)で降りてみない。行きは通り過ぎちゃったしさぁ。」

「降りてみるの。」

「うん。」

「急行券はどうするんだよ。会津若松(あいづわかまつ)まで買っちゃってあるぞ。」

「別にいいじゃん。その料金は犠牲になったんだって。」

「・・・はい、はい・・・。」

最初からそうしとけばよかったかもしれんなぁ・・・。僕達は少なからず急行料金を無駄にして降りることにした。降りるときには当然駅員からも声をかけられた・・・。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路只見(ただみ)駅で途中下車

 只見(ただみ)駅の裏に有るお城の跡。徒歩10分くらいの所にある温泉施設。後は車の移動が主体になってしまう場所かぁ・・・。

「どうする。」

只見(ただみ)の歴史観って近くにあるよ。行ってみない。」

「・・・温泉はその後かぁ・・・。」

「あっ、温泉入りたいなら先に温泉行ってもいいけど。今ちょっと寒いしね。」

「・・・。じゃあ、温泉行くか。その後軽い運動して只見線(ただみせん)に乗ればいいよ。時間は沢山あるし。」

というのでまずは温泉には行ってリフレッシュする。昨日も温泉に入った気がするけど、夜冷え込んで体は相当冷えたので、これはありがたい。

「ふぅ、生き返った。」

「まだ夜は冷えるなぁ。お昼は暑いけど。」

「これじゃあ、どういう格好していいか分かんないわね。この時期ってやっぱ嫌い。」

「過ごしやすいけどねぇ・・・。」

「 只見(ただみ)での観光を済ませて只見(ただみ)駅に戻ったもののうまい時間に列車がない。僕達が駅に着たときにはまだ2時間後の列車まで待つ必要がある。

「このまま行ったら会津若松(あいづわかまつ)で止まる必要あるかもね。日中線(にっちゅうせん)のこともあるし。」

「じゃあ、もうそれでいいでしょ。あっちはお昼に合わせていかないといけないんだし。」

只見(ただみ)只見線(ただみせん)急行「奥只見(おくただみ)」→会津若松(あいづわかまつ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路会津若松(あいづわかまつ)駅で途中下車


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