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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 中日本
192/270

7971T列車 隠居パノラマ

皇紀2745年5月25日(第93日目) 遠州鉄道(えんしゅうてつどう)西鹿島線(にしかじません)芝本(しばもと)駅。

 今日も昨日と同じようにゆったりとしたスタートだ。9時くらいになって初めて家を出た。芝本(しばもと)駅からは遠州鉄道(えんしゅうてつどう)に乗り、終点の西鹿島(にしかじま)駅で三ヶ日(みっかび)方面行きの列車に乗り込む。

芝本(しばもと)遠州鉄道(えんしゅうてつどう)西鹿島線(にしかしません)西鹿島(にしかじま)

芝本(しばもと)西鹿島(にしかじま)間の乗車券使用開始および使用終了

西鹿島(にしかじま)二俣線(ふたまたせん)金指(かなさし)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路西鹿島(にしかじま)駅から使用再開

 西鹿島(にしかじま)からは二俣線(ふたまたせん)の普通列車に乗った。少し列車に乗ったら金指(かなさし)駅で下車する。金指(かなさし)では遠州鉄道(えんしゅうてつどう)に乗り換え。ここでは奥山方面に向かう遠州鉄道(えんしゅうてつどう)奥山線(おくやません)が乗り入れているからだ。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路金指(かなさし)駅で途中下車

 遠州鉄道(えんしゅうてつどう)のホームに向かい、電光掲示板に目をやった。奥山方面行きの次の列車は特急「りゅうがし」とでている。今日はこれ目的で時間を合わせてきたのだ。

 だが、特急「りゅうがし」の到着が迫ってもあまり同業者がやって来る気配はない。まさか、このネタを皆見逃そうとしているのかと思っている頃、金指(かなさし)駅近くの踏切が鳴り始めた。ついに姿を現した。車体全体をスカーレットに包まれ、白帯が入っり、前面には大きな窓ガラスが付き、運転台がその上に配置された車両。遠州鉄道(えんしゅうてつどう)で見る車両とは明らかに違う。

名古屋鉄道(めいてつ)の「パノラマカー」だよね。これって。」

と萌が聞いてくる。

「ホント、これが走ってるって何かおかしいよなぁ・・・。」

 2枚の片開きドアが開いて、車内に入る。すると鉄道ファンだらけだ。この列車に指定席は存在しない。最早席の取り合いの状態になっている。

「座れないね。」

「皆、こういうネタは逃さないかぁ・・・。」

「途中から乗ろうとする私達の方が希少よねぇ・・・。」

「そうそう・・・。」

金指(かなさし)遠州鉄道(えんしゅうてつどう)奥山線(おくやません)特急「りゅうがし」→竜ヶ岩洞前(りゅうがしどうまえ)

金指(かなさし)竜ヶ岩洞前(りゅうがしどうまえ)間の乗車券使用開始

 ブレーキを緩め、列車は金指(かなさし)駅を出発する。その後、二俣線(ふたまたせん)をオーバークロスし、奥山の方面へと走って行くが、ここから線路は単線になるため、反対列車の交換のために運転停車もするようになる。

「あまり特急らしくないわね。」

と言うのが萌の感想だった。まぁ、それは確かに。

金指(かなさし)竜ヶ岩洞前(りゅうがしどうまえ)間の乗車券使用終了

 この列車が止まる竜ヶ岩洞前(りゅうがしどうまえ)駅は鍾乳洞竜ヶ岩洞の近くだ。僕達は料金を払って鍾乳洞の中に足を踏み入れる。

 この旅でも秋芳洞、龍泉洞、あぶくま洞と鍾乳洞を見てきた。どの鍾乳洞も共通して長い年月をかけて今の形になったと考えると気が遠くなる。ここもその内の一つだ。

「ねぇ、ナガシィ。さっきから水の流れる音が聞こえない。」

「ああ、この先にね。滝があるんだよ。」

僕が得意げに萌に話したら、

「うわぁ、気持ち悪。」

あら・・・。

 見つけた人によって「黄金の滝」と名付けられた鍾乳洞内の滝はまもなく姿を現す。


一口メモ

特急「りゅうがし」

名古屋鉄道(めいてつ)7000系により運行される遠州鉄道(えんしゅうてつどう)の特急列車。車両そのものはリースされたものを使用。列車は全車自由席かつ特急券を必要としない。その為大量の鉄道ファンが殺到する。


名古屋鉄道(めいてつ)7000系

通称「パノラマカー」(または「ダンプキラー」)。先頭車には前面展望が出来るパノラマ席が設定されている。名古屋鉄道(めいてつ)では1000系・2200系等料金のいらない特急列車用車両が投入されたこともあり、活躍は本業から外れたものしか生き残っていない。


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