7798T列車 杜の都の過ごし方
皇紀2745年2月18日 国鉄陸羽東線古川駅。
陸羽東線の駅を覆うように高架橋が交わる。将来開業する東北新幹線の高架橋であろう。こっちでも200系から歴史が始まり最終的に時速320キロで運転されるようになるのだろうか・・・。
「東北新幹線開業は古川市民の悲願です」
と掲げられた横断幕が誇らしい。
「こっちって結構新しい路線作ってるよね。そんなお金どこから出てるのかな。」
「国鉄だし、政府から出てるんだろうね。」
何駅か進むと東北本線との乗換駅である小牛田駅に到着する。僕たちも陸羽東線から東北本線へと乗り換える。広い校内にはたくさんの列車が止まっているし、揚々と特急列車が通過していく。昨日とは違う黄色い顔の485系3000番台が15両くらいの長編成を組んで盛岡方面へと下っていった。
「東北本線の特急列車減便に小牛田市民は反対します」
こっちでは東北新幹線開業は好意的に受け取られていないようだ・・・。
小牛田から仙台方面へ普通列車に乗り込む。701系3両編成を2編成つなげ6両編成としている。あっちでは見ない組み合わせだ。
小牛田→東北本線→仙台
「ナガシィ。」
「んっ。」
「お昼ご飯何にする。」
「ああ・・・。何にしようか。」
今乗っている列車が仙台に着くのは12時だ。お昼ご飯と考えるとどこ行ってもこんでるだろうなぁ・・・。夕方に牛タンで奮発してもいいかなと思っていたけど・・・。
「萌はどうしたい。」
「私は何でもいいわよ。まぁ、牛タンは食べたいかな。」
「・・・夕方牛タンにでもする。」
「今日夜長いよ。24時くらいまで起きてないといけないし・・・。」
「そうだな・・・。お昼にする。」
「そうしよ。時間あったら仙台観光すればいいわけだし。」
西大津→枕崎間の乗車券仙台駅で途中下車
仙台駅に到着すると僕たちは牛タン屋さんを目指すことにした。お昼時と言うこともあって待ち時間が1時間となっている。萌にどうすると聞いたが、待つことにした。
「思った通りだな。」
「だねぇ・・・。この間にどこ観光するか決めちゃう。」
「それいいな。どうする。」
「瑞鳳殿行ってみようよ。ほら、あっちは戦災で無くなっちゃってるでしょ。こっちだったら残ってるんじゃない。」
「ああ。」
確かに、向こうの歴史とこっちの歴史は必ずしも同じではないからなぁ・・・。それは鉄道事情からも明らかだ。
「瑞鳳殿行くのはいいけど、そこだけだと半日時間潰れないぞ。」
「東北帝国大学でも見学する。」
「見学って・・・。凡人には分からんだろうさ。」
「ナガシィ、分かんないの。帝国大学の勉強。」
これは煽られているのかな。
「煽っても、わかんないものはわかんないの。」
「ふぅん。」
「・・・何。」
「ナガシィ頭いいから分かると思うけどなぁ。」
「頭いいと、勉強が出来るは違うんだって。」
お昼ご飯が終わると14時をまわっていた。それから仙台観光に乗り出そう。




