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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 中日本
188/270

7967T列車 忍野○海

皇紀2745年5月22日(第90日目) 富士急行(ふじきゅうこう)大月線(おおつきせん)富士山(ふじさん)駅。

大月(おおつき)富士急行(ふじきゅうこう)大月線(おおつきせん)富士山(ふじさん)

 富士山(ふじさん)が大きく見えるようになってくると列車は左に舵を切る。右側からは線路が近づいてきて、ホームが見えてくると列車は富士山(ふじさん)駅に入った。この駅は珍しいスイッチバックの駅。列車はここで進行方向を変えて、終点まで向かう。僕達はここで下車だ。

大月(おおつき)富士山(ふじさん)間の乗車券使用終了

「考えてみれば、私達って富士山(ふじさん)の近くまで来たことないよね。」

「そういえばそうだな。」

いつも富士山(ふじさん)なんて遠くから見て通り過ぎるだけだからなぁ。多分一番近づいたのは向こうで最長往復切符をしたときの、富士宮(ふじのみや)市で降りたときだと思う。

「ここからはバスで行くしかないかぁ・・・。忍野八海とか行ってみる。」

「それでいいだろ。」

ここからは路線バスに乗って忍野八海まで向かうことになる。

 忍野八海は富士山(ふじさん)の麓にある湧水がたまった場所だ。ここの水は富士山(ふじさん)につもった雪。それが20年もの歳月をかけ、今再び日の目を見ているのだ。この長い間に水は濾過され、綺麗な色を僕達に見せてくれる。

「やっぱ綺麗ねぇ・・・。」

「湧水は大体綺麗だろ。」

「もう、すぐそう言う・・・。富士山(ふじさん)の湧水だから一段と綺麗に見えるとか思わないの。ああ、思わなかったわね。はいはい。」

「何かすっごい馬鹿にされてる気がするんだけど。」

「気のせいです。気のせいです。」

「ああ。そう・・・。」

「そうそう、深く考えないの。」

 綺麗な水の中を悠々と魚が泳ぐ。これはコイかな・・・。それとも別な魚。何だろう。それでも冷たい水の中をあんなにゆったりと泳げるんだから、魚も幸せだろうなぁ。そうそう、ここも富士山(ふじさん)が世界遺産に登録されたときに世界遺産となっている。これまで世界遺産とはなぁ・・・。本当に世界遺産の安売りな気がする。

 あっ、別にその弊害というわけじゃないが忍野八海はここら辺にある8個の湖のことをさして言うのだが、多数これに含まれない人工の湖も出来上がってしまっているらしい。お金になるってことはそういうことを考える輩も一緒に湧いてしまってくると言うのはいかにも人間と言える行動だろうなぁ・・・。

「ところで、萌。この後はどうするの。全部見て回る。」

「その時間はないでしょ。」

「別に時間ならあるよ。夜に静岡に出れれば問題ないから。」

「って考えたら時間無いでしょ。」

「・・・。」

「あまり、深くは回らずにそろそろ行っちゃう。その方が良いでしょ。」

湖一つ見て、僕達は大月(おおつき)駅まで戻っていった。

富士山(ふじさん)富士急行(ふじきゅうこう)大月線(おおつきせん)大月(おおつき)

富士山(ふじさん)大月(おおつき)間の乗車券使用開始および使用終了


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