7960T列車 0の魅力
皇紀2745年5月19日(第87日目) 国鉄東海道新幹線新大阪駅。
東京→中央新幹線「のぞみ」→新大阪
「ああ、揺れた。」
新大阪に着く頃にはもう完全に揺れに疲れていた。激しい横揺れは最後まで収まることはなかった。300系が抱える欠陥であることは言うまでも無いが、こんなにゆらされるとも思っていなかったからだ。
床下から響く重低音はドスを増しながら、新大阪のホームへと入る。高架上に増設されたホームに入った。「のぞみ」は将来的に博多方面へも延びていくためだろう。
東京都区内→大阪市内の乗車券往路新大阪駅下車に伴い途中下車
東京駅から新大阪前の時間は2時間15分。現状の東海道新幹線の最速達列車「ひかり号」との差は30分。それを表してか「のぞみ」の車内はかなり混雑していた。
「さて、萌どうする。」
と聞いてみた。
「なら、早いところ戻っちゃってもいいんじゃない。」
「まぁ、それもそうか。」
新大阪駅は周りに何も無い。それに大阪には後々やって来る。その時にとって尾久でもいいだろう。
「じゃあ、どっちで戻るの。「のぞみ」、それとも「ひかり」。」
「「ひかり」で。」
と僕は即答した。
今の時間から最も早いのは0系で運行される東京行き「ひかり号」だった。
その時間になったので0系新幹線が入ってくる。やっぱり0系と言えばこういう真っ白と言うより黄色っぽいしろと言ったイメージがしっくりくる。そういえば2008年の0系引退の時0系にしては白すぎると思っていたのは懐かしい。
新大阪→東海道新幹線「ひかり」→東京
東京都区内→大阪市内の乗車券復路新大阪駅から使用開始
こちらの車内も混んでいる。特に自由席特急券を持っている人にとっては東海道新幹線が最速の移動手段になるからだ(中央新幹線は全列車全車指定席)。僕達はそうなることも見越して、この列車の普通車指定席に「乗車変更」している。こういう制度は知っていて損はない。
0系はゆっくりと滑り出した。重たそうな足取りで加速するのは鉄道車両の中でも珍しい部類に入っている。
「ナガシィ。このまま行くと東京着く頃には3時くらいになるけど。」
「列車内で食事済ますしか方法はないよなぁ・・・。」
さて、じゃあどっちに行こうか。選択肢は二つ。食堂車かビュッフェだ。
僕達は少し考えた。食堂車に行ったもののお昼時と言うこともあって混んでいる。ビュッフェで軽食を頼んで自分の座席で食べるって方向で考えた。本当は時速200キロで流れる車窓を眺めながら、サンドイッチとか食べてみたかったけどねぇ・・・。
一口メモ
東京都区内→大阪市内の乗車券
経由は東海道本線が指定されている。しかし、東海道本線の線増扱いを受ける東海道新幹線と東海道新幹線の線増扱いを受ける中央新幹線にも乗車ないし途中下車は可能である。
0系36形
0系に連結された全室食堂車。新幹線の乗車時間が延びたことに起因して連結された。
0系37形
0系に連結された供食設備を持った車両。軽食の提供を基本とする。