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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 東北
164/270

7943T列車 サメの歯

皇紀2745年5月11日(第79日目) 国鉄(こくてつ)大船渡線(おおふなとせん)一ノ関(いちのせき)駅。

「私達は・・・今自然の豊かさを感じておりまーす。」

「何してるのさ。」

昨日は一ノ関(いちのせき)まで駒を進めている。朝方早起きして中尊寺に来た。その昔、東北で栄えた都平泉。今は過去の繁栄を現在に伝える場となっている。

「こういう長閑なところに住んでた人が羨ましいなぁ・・・。」

「そうか・・・。昔は人でいっぱいだったんだろうし、思うほど長閑じゃ無いと思うけど。」

「もう、ナガシィは夢がないなぁ・・・。」

「そんなことないよ。」

「そんなことあるから言ってるの。」

「・・・。」

 さて、中尊寺と言えば金色堂が有名だ。今回も金色堂を眺めてから、大船渡線(おおふなとせん)の列車に乗ることとしよう。今の金色堂は金色堂をすっぽりと覆う建物と、さらに金色堂を取り囲むガラスケースによって厳重に守られている。ケースの中にはその名の通り黄金のお堂がある。

「これが昔は劣化してたなんて思えないくらい綺麗だよなぁ・・・。」

それが一番の感想であった。

 平泉からバスで一ノ関(いちのせき)まで戻る。一ノ関(いちのせき)からは大船渡線(おおふなとせん)に乗って太平洋側へと抜ける。

一ノ関(いちのせき)大船渡線(おおふなとせん)気仙沼(けせんぬま)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路一ノ関(いちのせき)駅から使用再開

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路気仙沼(けせんぬま)駅で途中下車

 気仙沼(けせんぬま)に着いたら、僕達はシャークミュージアムに行くことにした。気仙沼(けせんぬま)はフカヒレの産地としても有名だ。フカヒレはサメのヒレ。つまり、サメが一番捕れる街でもある。そう言う待ちにこういう場所があるのは面白い。

「サメって人襲うイメージしかないんだけど。こんなのでかまれるんだよ、嫌じゃない。」

と萌が展示されているサメの歯に近づく。まぁ、確かにサメって言うのにそういうイメージが付くのは映画のせいでもなく、事実だからだけどね。ただ、思うほど人を襲う事例が多いわけではなかったはずだけど・・・。

「かまれたら一瞬で終わるからまだいいかもよ。」

「ナガシィ・・・。諦め早いのはいいけど、本能には抗おうよ。」

「・・・別に本能がないって訳じゃないでしょうが。」

「フフフ。下には氷の博物館ってのもあるよ。行ってみる。」

「当然。」

「ナガシィってホントこういう所好きよねぇ。」

「いいだろうが・・・。」

「別に悪いとは言ってませんよーだ。」

「・・・。」

そう言うと萌はサメの口から離れて僕の後ろに回った。

「行きたいんでしょ。まだ時間はあるよ。乗り遅れても問題ないし。」

「・・・フン・・・。萌は何でもお見通しだね。」

「当り前よ。何年一緒にいると思ってるのよ。」

向こう含めたら、もう90年は超えたか・・・。まぁ、何でもいいか。

気仙沼(けせんぬま)気仙沼線(けせんぬません)前谷地(まえやち)

前谷地(まえやち)石巻線(いしのまきせん)石巻(いしのまき)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路石巻(いしのまき)駅で途中下車


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