7941T列車 地底のセノーテ
皇紀2745年5月10日(第78日目) 国鉄岩泉線岩泉駅。
岩泉駅から町営バスで龍泉洞に向かうことにした。龍泉洞は秋芳洞と並ぶ日本三大鍾乳洞の一つ。近くの日本一長い洞窟とされる安家洞があるためあまり注目されていないらしいが、果たして・・・。
入り口ではジャンパーを貸し出していた。龍泉洞の中は年間通じて10度前後らしい。そりゃ、いるか・・・。それを貰って僕達は洞内へと入った。入った瞬間から冷気が押し寄せてくる。
階段を踏む、足音がよく響く。会話も堂内の壁に反響し、同じ声が何回か繰り返し、僕達の耳に届く。ちょっと階段を下ると見下ろせる位置に来た。
「わお・・・。」
「へぇ、綺麗・・・。」
その声が反響する。
「ここって洞窟の中よねぇ。こんな綺麗な湖があるなんて。」
「まるでセノーテだな・・・。メキシコの。」
「フフ・・・。」
「何。」
「えっ、だってナガシィすぐセノーテだって。前にも言ってなかったっけ。」
ああ、確かに。言っていた気がする。こういう風に洞窟の中が水で満たされているものと言ったらセノーテくらいしか思いつかないからなぁ。
「でも、セノーテは全部水だからなぁ・・・。そう考えたらセノーテとも違うのか・・・。」
「そうなの。ナガシィってホント物知り。」
「・・・行こうか。」
「今、照れた。」
「やめろ。」
さらに階段を降りて、僕達は龍泉洞のさらに奥深くへと行く。第二・第三の地底湖が見えてくる。下に行くほど少し濁っているような。雪解け水とか入ってきてるのかな。これはもうちょっと雨とかの影響がないときに来た方が良かったかな・・・。そうすればもっと綺麗な湖を見れたかも。
龍泉洞をでてから、バスで岩泉駅に戻る。そこから急行列車を乗継いでコの字型に回っていこう。そろそろこの移動もしたくなくなってきたかも・・・。
岩泉→岩泉線急行「龍泉」→茂市
岩泉→茂市間の乗車券使用開始および使用終了
茂市→山田線急行「三陸」→釜石
釜石→釜石線急行「はまゆり」→遠野
枕崎→広尾間の最長往復切符復路茂市駅から使用再開