表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 東北
155/270

7934T列車 楽しい列車

皇紀2745年5月6日(第74日目) 国鉄(こくてつ)奥羽本線(おううほんせん)弘前(ひろさき)駅。

 桜を見てから、弘前(ひろさき)駅に戻る。時間は14時20分になっている。ホームには4両編成のディーゼルカーが入ってきている。ディーゼルカーにしては綺麗すぎる。あれはこれから行く五能線(ごのうせん)のリゾート列車「リゾートしらかみ」だ。

弘前(ひろさき)奥羽本線(おううほんせん)五能線(ごのうせん)奥羽本線(おううほんせん)快速「リゾートしらかみ」→秋田(あきた)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路弘前(ひろさき)駅から使用再開

 ゴールデンウィークも終わっていったこともあり、車内は少し空いている。僕達はボックス座席を取っていた。

「ナガシィ。津軽三味線の演奏聴きに行く。」

と萌に聞かれた。

「えっ、車内で三味線の演奏があるの。」

梓は物珍しそうに聞く。

「うん、こっから五所川原(ごしょがわら)までの短い間だけど。迫力あるわよ。」

「聞き行こう。早くさ。」

梓に促されて、萌も先頭の方へ歩いて行った。

「鳥峨家はどうする。一応モニター着いてるからここでも聞けるっちゃきけるけど。」

「うん。梓ちゃんとくっつけないのはあれだからなぁ。俺も聞き行くか。」

本音が入っていた気がするけどまぁいいや。

 迫力のある津軽三味線の演奏。普通なら、ホールとかそう言うところで聴ける演奏が鉄道車両の中で聴けるとは意外だ。

 五所川原(ごしょがわら)の停車で三味線の演奏隊がおりる。それからは沿線の紹介を交えながら、列車は秋田(あきた)へと駒を進めていく。萌も梓も展開される五能線(ごのうせん)の絶景にスマホのカメラを向け続けていた。僕ら旦那はと言うとそんな嫁を眺めているだけ・・・。まぁ、鳥峨家は凄く満足そうな目で梓を見てるけどねぇ。

「んっ。あっ、ゴメンナガシィ。あんまり構ってあげられてないね。」

「いや、別にいいんだけど・・・。」

「後でちゃんと構うから許して。」

「・・・許すも何も無いから。」

「萌ちゃん・・・。まだ日は高いからね。」

「あら、私は別にそんな話をしてるつもりは無いんだけど。勘違いされると困るなぁ・・・。」

「なっ・・・。」

「梓ちゃんは案外変態だからなぁ・・・。」

「ちょっと変態扱いするな。ぶっ飛ばすわよ。」

「おお、怖い怖い。」

「・・・全く昼間っから何の話してるんだか・・・。」

「プッ、フフ。」

「アハハ・・・。ホント。」

「まぁ、年頃の男と女なんだし、当然だろ。」

年頃ってほどでもないけどなぁ・・・。あっちで90年くらいは生きたわけだし、もう知った中もここまで来るとそんな話もしなくなるレベルに達しているとは思うのだが・・・。やっぱり本能には勝てないらしい。

「あっ、ここ。すっごい景色いいから。梓ちゃんと撮っといた方が良いよ。」

「オッケイ。」

「・・・。」

まぁ、何でもいいか。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路秋田(あきた)駅で途中下車


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ