7930T列車 罰ゲームメニュー
皇紀2745年5月5日(第73日目) 国鉄青函航路青森駅。
函館→青函航路→青森
枕崎→広尾間の最長往復切符復路函館駅から使用再開
真夜中の便だというのに結構乗っていた。雑魚寝の寝台は人が埋まっており、グリーン座席にも人が埋まっている座席が多い。後ろで離れていく函館の街を眺めていた。これで最長往復切符で北海道に戻ってくることは無い。
「ナガシィ。早く寝るよ・・・。私そろそろ限界なんですけど。」
「寝ればいいじゃん。明日も早いよ。」
「それは分かってるって・・・。」
そう言いながら、萌は自分の座席にふらふらっと歩いて行った。ちょっと足がおぼつかない辺り、本当に限界らしい。僕も寝るか。萌の後を追って自分の座席に着いた。
次に目が覚めたときには辺りが騒がしくなっていた。どうやら青森に着いたらしい。僕達も起きて、下船する乗客の流れに乗った。
往路では青森の街は寝台特急から乗り換えてそのまま連絡船に乗っていた。だが、こんな朝早くに青森の街に降りてもなぁ・・・。僕達はどうすればいいだろう。ホームを見下ろすと上野行きの特急「はつかり」が止まっている。5時台にここを出発しても上野に到着するのは7時間以上後だ。新幹線なら3時間だから、いかに新幹線が凄いかがよく分かる。
「朝ご飯食べてく。」
「食べるのはいいけど、今からお店やってるかな。」
「ああ・・・。それはねぇ・・・。ちょっと探してみようよ。運動がてら。」
「体、大丈夫。」
「4時間は寝たから平気、平気。」
「萌は凄いなぁ・・・。僕はまだ眠いよ。」
枕崎→広尾間の最長往復切符復路青森駅で途中下車
朝ご飯はどうしようか。そんなことを話しながら、青森の街を歩いてみる。駅からは鉄道が走る音がひっきりなしに聞こえてくる。青函連絡船が就航しているため、青森の街は活気があるらしく、この時間から開いているご飯屋がある。
「味噌カレー牛乳ラーメンだって。食べてみる。」
「何だよ、その給食の残飯を合わせたようなラーメンは・・・。」
「ナガシィは醤油ラーメン言った区だもんねぇ。」
「バカにしてる。」
「されてると思うんなら、食べてみたら。」
「・・・。」
案外美味しい。
だが、朝ご飯からラーメンという選択はちょっとお腹に来る。青森駅に戻る。電光掲示板には色んな行き先がでていた。最長往復切符は東北本線へ行く。だが、選択肢が多い。最長往復切符のルートから少し外れて奥羽本線や津軽線に行ってみるのもいいかもしれない。
「萌、どうする。」
「龍飛崎行っても、海見るだけだしねぇ。」
「・・・。」
「東北本線で盛岡行っちゃっていいんじゃない。あんまりゆっくりしてられないでしょ。」
「・・・。」
青森→東北本線→浅虫温泉
枕崎→広尾間の最長往復切符復路浅虫温泉駅で途中下車