7927T列車 邪道
皇紀2745年5月3日(第71日目) 国鉄千歳線新千歳空港支線新千歳空港駅。
さっき立ち寄った苫小牧は海の玄関。これから立ち寄る函館は鉄道の玄関。そして、ここ新千歳空港は空の玄関である。見える範囲には沢山の飛行機が止まっている。ANA、JALの文字が目立つ。ゴールデンウィークと言うこともあって新千歳空港は混んでいる。
「人沢山いるよねぇ・・・。」
「北海道に来るには大体の人間が飛行機なんだろうなぁ・・・。」
と僕はいった。この現実は変えられない。それはこちらでも変わっていないようだ。
「皆飛行機で来ちゃうよねぇ・・・。」
「そりゃ、遠いからなぁ。青森から札幌来るのに8時間はかかるから。使う人少ないだろうねぇ。」
「新幹線が開業したら、ちょっとは流れてくるかな。」
「冬は流れてくるんじゃない。」
ジェットエンジンの音がにわかに大きくなる。トリトンブルーの機体があっという間にスピードを上げ、滑走路を半分くらい走ったところでふわりと空に浮き上がっていく。早く移動は出来るけど、あれで移動したいとは思わない。北海道は僕にとって飛行機で来る場所では無いからだ。
展望台から下のロビーに降りてみる。どこもかしこも人、人、人。こんな所に長居をするつもりは無い。僕達は人ごみを通り抜け、地下にある新千歳空港駅に行った。
新千歳空港→千歳線新千歳空港支線快速「エアポート」→札幌
新千歳空港→南千歳間の乗車券使用開始および使用終了
枕崎→広尾間の最長往復切符復路南千歳駅発車に伴い使用再開
枕崎→広尾間の最長往復切符復路札幌駅で途中下車
新千歳空港から「エアポート」に乗って札幌駅で降りる。日本最北の大都市の人は多い。今まで多くの駅で虚しく響いていた自動放送もここではどこか元気に聞こえる。
とりあえず札幌観光をしないとなぁ。
「萌、何処行く。」
「うーん。何処行こうか。」
こっちでも何も考えてないのか。札幌は時計台、旧道庁がその筆頭格にあがるけど。藻岩山、テレビ塔って選択もあるか。前来たときはテレビ塔には行ったし・・・。今度は藻岩山で札幌市街を見てみるのもいいかも。そう思ったとき、
「HTB行こうか。」
「はっ・・・。」
降ってきた。
札幌駅から少し歩いて札幌市営地下鉄乗り場へと急ぐ。札幌市営地下鉄はゴムタイヤを使っている。地下鉄での採用例はここでしかなく、とても珍しい。乗り心地は新交通システムと同じだ。ゴムタイヤ使っているし、当然だよね。
さっぽろ→札幌市営地下鉄南北線→南平岸
さっぽろ→南平岸間の乗車券使用開始および終了
南平岸まで行くと北海道をキーステーションとするHTBの本社ビルが近くにある。ここはある番組で有名な放送局である。ネットでもよく寝たとしてあがっているものであり、知っている人は多いと思う。
「ここ観光地ですらないわよ。」
「まぁまぁ。今日はここをキャンプ地とする。」
「何バカなこと言ってるのよ。」
萌は乗ってきてはくれなかった。
南平岸→札幌市営地下鉄南北線→さっぽろ
南平岸→さっぽろ間の乗車券使用開始および使用終了
札幌→函館本線→小樽
枕崎→広尾間の最長往復切符復路小樽駅で途中下車
小樽→函館本線→倶知安
枕崎→広尾間の最長往復切符復路倶知安駅で途中下車