7920T列車 北海道最北端の地
皇紀2745年4月30日(第68日目) 国鉄宗谷本線稚内駅。
稚内駅は旅客駅としては日本最北端の駅となる。駅舎には「日本最北端の駅へようこそ」と書かれた看板がある。ここから線路は枕崎まで辿ることが出来るが、青函トンネルがつながっていないこちらでは「枕崎までつながっている」と表現するのは果たして適切だろうか・・・。
「あれ、こっちにも線路が続いてるよ。」
駅舎の北側に向かって線路が続く。今そちらにはDD51形に押されて7両のコンテナ貨車が港に向かっている。港から貨車を積み込んで樺太に向かう貨物列車だろう。
「あのまま行ったら樺太にも渡れるだろうなあ・・・。」
とは言ったが、樺太に渡ることは出来ない。樺太・千島列島はポリウス帝国との争いが絶えない地域で合せて危険地帯に指定されている。民間人は基本的に立ち入ることが出来ないようになっている・・・。
「萌。早いところバスで宗谷岬行こうか。」
と萌を促した。
稚内駅前のバス停から宗谷岬に向かって走る。途中、声問付近までは天北線がそちらに延びている。途中、列車が通過するかなとそちらを中止していたが、そんな都合よく列車は通らなかった。
天北線とも別れ、バスにゆられると北海道最北端の岬が見えてくる。三角錐のようなモニュメントが建つのは同じだが、文字は「北海道最北端の地」に改められている。
「この旅でも来ちゃいましたよ。最北端。」
「うん。」
「ナガシィ。写真撮ろう。」
「・・・どういう写真撮る気。」
ちょっと嫌な予感がする。
「あれ、ワン○ースのアラバスタ編の最後みたいに。袖捲って片腕上げるやつ。」
「・・・それでいいの。」
「それが良いの。」
「分かったよ。」
写真を撮ってから、モニュメントを通り抜け、海に近づいてみる。日本海とオホーツク海の境界。目をこらしてみると丘のようなものが見える。あの場所が樺太だろう。樺太ってあんなに遠いんだなぁ・・・。
「あすこも行けたら良いのにねぇ。」
「そうだな・・・。ま、行かなくてもこっちにも面白いところはいっぱいあるし。」
「それもそうね。」
「とりあえず稚内駅に戻ろうよ。次のバスでさ。」
「うん。」
「それで天塩中川くらいまで行けばいいでしょ。」
「はい、はい。そうしましょう。」
稚内駅までバスで戻る。そこから特急「スーパー宗谷」に乗り、天塩中川まで向かった。今日は明日に備えて早めに寝よう。
稚内→宗谷本線特急「スーパー宗谷」→天塩中川
稚内→南稚内間の乗車券使用開始および使用終了
枕崎→広尾間の最長往復切符復路南稚内駅出発に伴い使用再開
枕崎→広尾間の最長往復切符復路幌延駅到着に伴い途中下車
幌延→天塩中川間の乗車券使用開始および使用終了