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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 北海道
138/270

7917T列車 無人地帯の末端

皇紀2745年4月29日(第67日目) 国鉄(こくてつ)名寄本線(なよろほんせん)西興部(にしおこっぺ)駅。

西興部(にしおこっぺ)名寄本線(なよろほんせん)名寄(なよろ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路西興部(にしおこっぺ)駅から使用再開

 今日も朝ご飯は食べられない・・・。何処で朝ご飯が食べられるだろうと考えてみる。名寄(なよろ)駅は腹立たしいほど接続が良い。なかなか上手く行かないものだ。

 西興部(にしおこっぺ)駅から普通列車に乗って名寄(なよろ)へ向かう。始発列車には朝練に行く学生が乗っていた。この列車でないと間に合わないんだろうなぁ・・・。下川で客の入れ替わりがあり、があったりはしたものの乗客の数に変動は少なかった。

 僕達が乗る列車は列車が止まっているホームにゆっくりと入っていった。

 名寄(なよろ)駅からは3方向に鉄道線が延びている。一つは宗谷本線(そうやほんせん)。それぞれ稚内(わっかない)方面と旭川(あさひかわ)方面。もう一つは深名線(しんめいせん)朱鞠内(しゅまりない)方面だ。この時間は接続がよく、稚内(わっかない)方面行きには普通列車稚内(わっかない)行きと普通列車天北線(てんぽくせん)経由稚内(わっかない)行き。旭川(あさひかわ)方面には快速「なよろ」旭川(あさひかわ)行き。深名線(しんめいせん)には朱鞠内(しゅまりない)まで普通の特急「深雪(みゆき)札幌(さっぽろ)行きが止まっている。

「縦列停車も珍しいよねぇ。」

「こういう所だから出来る事よねぇ・・・。」

同じホームにディーゼルカーが4両止まっているが、2両目と3両目は少し離れている。ちょっとそっちに気を取られていると1番線に止まっていた「深雪(みゆき)」がエンジンを噴かし、名寄(なよろ)駅を発車していった。

「駅弁売りいるかなぁ・・・。」

そう思って名寄(なよろ)駅のホームを歩き回ってみる。跨線橋も越えて1番線にも行ってみたが、何処にも駅弁売りはいない。仁宇布(にうぷ)を回って美深(びふか)にまた戻ってくるときまでご飯はお預けらしい。

「諦めて列車乗るか、萌。」

「みたいねぇ・・・。」

諦めは肝心だ。ここまで乗ってきた列車の前に止まっている2つの稚内(わっかない)行き普通列車に乗り込んだ。

名寄(なよろ)宗谷本線(そうやほんせん)美深(びふか)

 日進(にっしん)智東(ちとう)北星(ほくせい)と1両も入りきらないホームに列車は止まる。片手に収まる人数が乗ってくるだけだが、「こんな駅から乗ってくる人がいるのか」と思う。智恵文(ちえぶん)駅で結構多く乗り込んだかと思うと次の智北(ちほく)南美深(みなみびふか)ではまた数人しか乗ってこない。

「ここの人たちって寝坊したら大変よねぇ。」

萌が外を見てつぶやいた。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符復路美深(びふか)駅で途中下車

 美深(びふか)駅で一旦途中下車。僕達は改札を通り抜け、駅の窓口で美幸線(びこうせん)の切符を買った。往復で買ったので向こうで切符を買う手間は無い。まぁ、そもそも切符が買えるとは思っていないのだが・・・。

 改札を通りホームへと戻る。美幸線(びこうせん)の列車は駅舎から最も遠いホームに1両ポツンと止まっていた。


一口メモ

特急「深雪(みゆき)

キハ183系4両編成を用いる特急列車。札幌(さっぽろ)名寄(なよろ)間を深名線(しんめいせん)(幌加内(ほろかない)朱鞠内(しゅまりない))経由で運行され朱鞠内(しゅまりない)からは普通列車に変身する。


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