7917T列車 無人地帯の末端
皇紀2745年4月29日(第67日目) 国鉄名寄本線西興部駅。
西興部→名寄本線→名寄
枕崎→広尾間の最長往復切符復路西興部駅から使用再開
今日も朝ご飯は食べられない・・・。何処で朝ご飯が食べられるだろうと考えてみる。名寄駅は腹立たしいほど接続が良い。なかなか上手く行かないものだ。
西興部駅から普通列車に乗って名寄へ向かう。始発列車には朝練に行く学生が乗っていた。この列車でないと間に合わないんだろうなぁ・・・。下川で客の入れ替わりがあり、があったりはしたものの乗客の数に変動は少なかった。
僕達が乗る列車は列車が止まっているホームにゆっくりと入っていった。
名寄駅からは3方向に鉄道線が延びている。一つは宗谷本線。それぞれ稚内方面と旭川方面。もう一つは深名線朱鞠内方面だ。この時間は接続がよく、稚内方面行きには普通列車稚内行きと普通列車天北線経由稚内行き。旭川方面には快速「なよろ」旭川行き。深名線には朱鞠内まで普通の特急「深雪」札幌行きが止まっている。
「縦列停車も珍しいよねぇ。」
「こういう所だから出来る事よねぇ・・・。」
同じホームにディーゼルカーが4両止まっているが、2両目と3両目は少し離れている。ちょっとそっちに気を取られていると1番線に止まっていた「深雪」がエンジンを噴かし、名寄駅を発車していった。
「駅弁売りいるかなぁ・・・。」
そう思って名寄駅のホームを歩き回ってみる。跨線橋も越えて1番線にも行ってみたが、何処にも駅弁売りはいない。仁宇布を回って美深にまた戻ってくるときまでご飯はお預けらしい。
「諦めて列車乗るか、萌。」
「みたいねぇ・・・。」
諦めは肝心だ。ここまで乗ってきた列車の前に止まっている2つの稚内行き普通列車に乗り込んだ。
名寄→宗谷本線→美深
日進、智東、北星と1両も入りきらないホームに列車は止まる。片手に収まる人数が乗ってくるだけだが、「こんな駅から乗ってくる人がいるのか」と思う。智恵文駅で結構多く乗り込んだかと思うと次の智北、南美深ではまた数人しか乗ってこない。
「ここの人たちって寝坊したら大変よねぇ。」
萌が外を見てつぶやいた。
枕崎→広尾間の最長往復切符復路美深駅で途中下車
美深駅で一旦途中下車。僕達は改札を通り抜け、駅の窓口で美幸線の切符を買った。往復で買ったので向こうで切符を買う手間は無い。まぁ、そもそも切符が買えるとは思っていないのだが・・・。
改札を通りホームへと戻る。美幸線の列車は駅舎から最も遠いホームに1両ポツンと止まっていた。
一口メモ
特急「深雪」
キハ183系4両編成を用いる特急列車。札幌~名寄間を深名線(幌加内・朱鞠内)経由で運行され朱鞠内からは普通列車に変身する。




