7913T列車 雄大一番
皇紀2745年4月26日(第64日目) 国鉄根室本線釧路駅。
お昼ご飯を食べるには少々早すぎる時間。このまま行ったらおやつの時間だ。だが、混んでいるのは嫌なため、僕達は早めのお昼ご飯を食べることにする。
「えっと、カレイ一つと・・・。」
「奥さん、マグロも安いよ。」
「あっ、じゃあ。それもお願いします。」
萌はご飯の上にどんどん魚を載せていく。いつの間にかご飯が見えなくなったと思ったなぁと思ったところで、僕の前にそれを運んできてくれた。
「はい。お待たせ。」
「ありがとう。」
「ナガシィの好きそうなネタいっぱい取ってきたけど、良い。」
「良いよ。それで。じゃあ、いただきまーす。」
「はーい。いただいちゃって。」
うん、やっぱ北海道の海鮮は美味しい。こんなに美味しいもの食べれるっていいなぁと思いつつ、どんぶりをかきこんだ。
「どう。美味しい。」
「うん。美味しいよ。萌も早く食べたら。」
「いただきます。・・・んっ、美味しい。」
「でしょ。」
たくさん入っていたご飯と海鮮はあっという間になくなった。ちょっと物足りなかったかなと思ったけど値段がはる。これ以上は懐的に食べられないかも・・・それは残念だ。
釧路駅に戻って釧網本線の切符を買う。それが済んだら、さっさとホームにあがって釧網本線の列車に乗り込んだ。
釧路→釧網本線→茅沼
釧路→茅沼間の乗車券使用開始
釧網本線は次の東釧路から分岐する。ここまで最長往復切符出来てもよかったが、あえてそれをしなかった。また釧路に戻り根室方面に向かうとき東釧路を通過する列車に乗る。
列車は釧路湿原を横目に北上。塘路湖の脇を通り抜け、茅沼駅に着たところで運賃箱にここまでの切符をいれて降りた。
釧路→茅沼間の乗車券使用終了
キハ54形が茅沼駅から去って行くと列車も来ないのにタンチョウが降りてきた。タンチョウは線路の向こう側の土をくちばしでつつく。何かを見つけたのかふと顔を上げるとまたどこかに飛び去っていった。それと入れ替わるようにまたタンチョウが2羽そこに降り立つ。
「餌でもあるのかな。」
「元々餌やってる駅員がいる駅だからなぁ・・・。餌目的でここに来てるんだろ。動物って賢いからなぁ・・・。」
それともただ単に味をしめているだけか・・・。
「私達のこと怖くないのかな。」
「シッ。」
それと同時にタンチョウは助走し始め、空へと舞い上がった。
「あっ・・・。せっかく写真撮ろうかと思ったのになぁ・・・。」
「・・・まぁ、人間の思い通りに動物は動いてくれないさ・・・。仕方ない。」
次の釧路方面へ向かう列車が車でゆっくりと単調の動きを眺めていた。その間に何枚か写真を撮った。
茅沼→釧網本線→釧路湿原
茅沼→釧路湿原間の運賃釧路湿原駅にて下車時運賃精算の上乗車
釧路湿原駅で列車を降りた。湿原の真ん中に設置されている駅で、ここで降りる人たちは全員観光目的の人たちだ。ログハウスみたいな駅舎を通り抜け、近くの高台まで上ってみる。釧路湿原にはまだ春が訪れていないらしく、見渡す限り茶色の風景が広がっていた。日本一と言うだけあって本当に広いことを実感する。襟裳岬と同じように地球の丸さが分かるかもしれない。
遠くに列車の走行音が響いた。
釧路湿原→釧網本線・根室本線急行「摩周」→釧路
釧路湿原→釧路間の運賃急行「摩周」車掌により精算の上乗車
釧路→根室本線特急「おおぞら」→根室
枕崎→広尾間の最長往復切符復路厚床駅到着に伴い途中下車
厚床→根室間の乗車券特急「おおぞら」車掌により精算の上乗車