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7792T列車 牽引される特急

皇紀2745年2月16日 国鉄(こくてつ)東海道本線(とうかいどうほんせん)山科(やましな)駅。

山科(やましな)東海道本線(とうかいどうほんせん)京都(きょうと)

大垣(おおがき)西大津(にしおおつ)間の乗車券山科(やましな)駅から使用再開

山科(やましな)京都(きょうと)間特例適用の上便宜乗車

 山科(やましな)駅から1駅京都(きょうと)まで普通列車に乗る。京都(きょうと)に着いたら、僕竜は列車を降り0番線へと向かった。0番線は北陸方面に向かう特急列車が発着するホームである。僕たちはここから北陸に行こうと思う。

 特急列車の出発時間が近づいてくるとクリーム4号の地に赤2号のラインが入った特急電車が入線する。ヘッドマークには鳥の絵が入っており、漢字で「雷鳥(らいちょう)」と入っている。北陸本線(ほくりくほんせん)の特急列車としては花形だな。

「考えてみれば「雷鳥(らいちょう)」って見たことあるけど乗ったことはなかったよね。」

「ナガシィはそうかもしれないけどさぁ・・・。私は違うんだよねぇ・・・。」

「・・・ごめん・・・。まぁ、これで許してつかあさい。」

「ホントねぇ・・・。」

485系が全部通り過ぎると今度は青色のディーゼルカーが入線してくる。戦闘は大きな窓が付いている他、ディーゼルカー特有の爆音も少々小さい気がする。こちらは特急「ゆぅとぴあ和倉(わくら)号」である。3両編成のディーゼルカーは全車グリーン車という攻めた仕様である。大きい窓が付き、いかにも眺望を楽しんでくださいと言っているような車両だ。

「萌。撮ってやるよ。」

「えー、ナガシィが一緒に撮れば。」

そうは言ったけど、萌はキロ65形の隣に立ち、

「早く撮って。」

と催促した。

 撮影が終わったらさっさと列車に乗り込む。ちょうど一番前の座席が取ることが出来た。後ろに流れていく光景ではあるが、こういう風景だって良いに決まっている。

京都(きょうと)東海道本線(とうかいどうほんせん)湖西線(こせいせん)北陸本線(ほくりくほんせん)特急「ゆぅとぴあ和倉(わくら)」→金沢(かなざわ)

京都(きょうと)山科(やましな)間特例適用の上便宜乗車

京都(きょうと)駅が後ろに流れ、そのうちトンネルの中へと入っていった。そのトンネルを抜けて、しばらく走って今日出た山科(やましな)駅を通過。東海道本線(とうかいどうほんせん)から分かれ、湖西線(こせいせん)へと入る。湖西線(こせいせん)に入ったら「雷鳥(らいちょう)」はスピードを上げる。しかし、キロ65形のエンジンはそれほど唸らない。

大垣(おおがき)西大津(にしおおつ)間の乗車券西大津(にしおおつ)駅通過に伴い使用終了

西大津(にしおおつ)枕崎(まくらざき)間の乗車券西大津(にしおおつ)駅通過に伴い使用開始

「キロ65形引っ張ってる485系ってなんか凄くない。」

「そうだよなぁ・・・。高速でディーゼルカー引っ張るって発想、普通出来ないよなぁ・・・。」

「引っ張る専門の機関車があるからねぇ。」

そうだよなぁ・・・。だから、485系でディーゼルカー引っ張るって言うのを考えた人は天才だとは思うけどなぁ・・・。

 時速120キロで「雷鳥(らいちょう)」に高速牽引される「ゆぅとぴあ和倉(わくら)」。左側には大きな琵琶湖が見える。

「琵琶湖って大きいよね。当り前だけど。」

「まぁ、いつでも見れないから大きさに驚くんだよねぇ・・・。」

高架橋の上を快走する「ゆぅとぴあ和倉(わくら)」。空から入る太陽の光がなんとも気持ちの良いものだ。「ゆぅとぴあ和倉(わくら)」が金沢(かなざわ)で「雷鳥(らいちょう)」と分割されるまでは2時間以上時間がある。

「寝てくか。」

「せっかくだから、後面展望楽しんでいこう。」

ちょうど大阪行きの「雷鳥(らいちょう)」が走って行った。10基のパンタグラフ全てあがっている。湖西線(こせいせん)の恩恵をたっぷりと受けているなぁ・・・。それにしても長い・・・。10両以上連結しているのか。


一口メモ

国鉄485系

国鉄が開発した3電源対応の特急電車。電化されていれば日本全国ほぼ全ての路線に乗り入れることが出来る強みを持つ。東北・北陸地方を我が物顔で走る。


特急「雷鳥」

485系で運行される関西から北陸地方を結ぶ特急列車。


特急「ゆぅとぴあ和倉」

全車グリーン車で関西から能登半島の和倉温泉を結ぶ特急列車。大阪~金沢間で特急「雷鳥」の後ろに連結され、高速牽引されるという珍妙な特急。


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