7791T列車 「ブルーライナー」
皇紀2745年2月15日 国鉄東海道本線大垣駅。
名電大垣駅から国鉄の大垣駅まではちょっと離れている。大垣駅まで歩いて行くとよく見慣れた313系が並んでいた。この光景は至って普通すぎて拍子抜けさえする。
大垣→東海道本線→米原
大垣→西大津間の乗車券使用開始
313系の転換クロスシートにはそれほどの人数が乗っていない。
「何か少なすぎない。」
と言う萌に、
「この区間乗ってるって言っても青春18きっぷシーズンしかないからなぁ・・・。」
と言った。僕たちもそのシーズンにしか在来線に乗らないと言うことを改めて認識する次第だ。逆に青春18きっぷシーズンの時は席の争奪戦通称大垣ダッシュが敢行される辺りそのシーズンの鉄道利用者が爆発的に増えることがよく分かる。
そういえば、気にしたことなかったけどこっちに青春18きっぷみたいな在来線乗り放題切符ってあるんだろうか・・・。
30分ぐらいで米原駅に到着。名古屋方面からやって来る列車のほとんどは米原駅で終点になる。対面にはシルバーの車体を持つ223系が止まっている。側面に凹凸があるのは1000番台だが・・・。時間が無いためそそくさと新快速に乗り換えた。
米原→東海道本線新快速「ブルーライナー」→山科
「ご乗車ありがとうございます。」
発車すると電子音声でアナウンスがあった。大阪圏にも電子音声案内が浸透してきたので違和感はないが・・・。
「この列車は新快速「ブルーライナー」神戸方面姫路行きです。」
「列車愛称ある・・・。」
事にビックリだ。「ブルーライナー」は新快速が走り始めたときに使われていた113系の愛称だ。それが使われているって言うのは・・・。うーんでも、快速に愛称付けるって言うのはよくある話だし・・・。
「ナガシィ・・・ちょっと。」
萌は小声で僕に呼びかけた。僕がそっちを向くと萌は僕の左を指さす。そちらは扉で遮られていた。扉は窓など付いておらず、その代わりに文字が書かれている。「これより先指定席車」と・・・。
「成る程。愛称が付いてるのはこの座席指定の客のためか・・・。」
「でも、ちょっと興味あるかも。プラス500円くらいでどんな座席が手に入るのか興味ない。」
「そりゃ、興味はあるけど。こっち空いてるし、それでいいよ。多分Aシートみたいなのだろ。」
現世の新快速には有料自由席の「Aシート」が組み込まれている。まぁ、特急の普通車が新快速に組み込まれたような車両だったから、そういうイメージが定着しているのだ。
「そうかもしれないけど。」
「後で見てみよう。」
約50分で山科に到着。僕たちは新快速から降り、隣に連結されている指定席車の車内を外から見てみることにした。車内の乗車率は60%程度。2両連結されていると言うことはこっちはそれだけ需要があると言うことか・・・。
「やっぱり、特急の座席をこっちに移植したような奴だね。」
「でも、これで+500円くらいでしょ。安いもんじゃない。」
「まぁ、安いかな。」
そういう話をしていると「ブルーライナー」はさっさと山科から発車していった。今日はここで行動終了するか。
大垣→西大津間の乗車券山科駅で途中下車
一口メモ
国鉄313系
東海圏を中心に運用されている国鉄車両。普通から快速まで幅広い運用に着き、東海地方を走る列車はほぼ全てこれである。
国鉄223系1000番台
関西圏を中心に運用される国鉄車両。基本編成11両で内2両は座席指定車である。最高時速140km/hに対応しているが、リミッター解除される気配はない。
新快速「ブルーライナー」
関西圏で運行される新快速電車の愛称。




