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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 北海道
116/270

7895T列車 霧の摩周湖

皇紀2745年4月18日(第56日目) 国鉄(こくてつ)釧網本線(せんもうほんせん)網走(あばしり)駅。

 駅前に立て看板がある。それには網走(あばしり)駅と書かれている。監獄の街として知られる網走(あばしり)はここから旅立つ人に向け「まっすぐ道を進んでいくように」という願いを込めてあれを設置しているらしい。晴れて罪を償った人が再犯することはよく言われているが、理想と現実は違うと言うことも教えてくれているのだろうか。

 まっ、それはさておき。網走(あばしり)駅のホームに向かうと札幌(さっぽろ)行きの特急「オホーツク」がエンジンを振るわせていた。キハ183系が止まっているのはなんとも北海道らしい光景である。

 キハ183系が出発すると反対側のホームにキハ56形が見えた。僕達の乗る列車急行「摩周(ましゅう)釧路(くしろ)行きだ。

網走(あばしり)釧網本線(せんもうほんせん)急行「摩周(ましゅう)」→摩周(ましゅう)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路網走(あばしり)駅から使用再開

 網走(あばしり)の街を通り抜け車窓左側にオホーツク海を見るようになる。そのオホーツク海とも知床斜里(しれとこしゃり)駅で別れ、釧網本線(せんもうほんせん)は内陸へと舵を切る。

 川湯温泉(かわゆおんせん)に停車すると次は摩周(ましゅう)だ。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路摩周(ましゅう)駅で途中下車

 摩周(ましゅう)駅は元々弟子屈(てしかが)駅と言う名前だった。しかし、この辺り一帯の観光促進のため、弟子屈が観光拠点となる摩周湖の名前を取ったのだ。こういう駅は別にここに限った話じゃ無い。しかし、例外はあるので注意が必要だ。

 僕達は「摩周(ましゅう)」に乗ってきた他の観光客に混じって駅舎の外へと出た。駅前のロータリーには摩周湖第一展望台行きの路線バスが控えている。公共交通機関によるアクセスは悪くないようだ。

摩周(ましゅう)駅→阿寒バス→摩周湖第一展望台

 40分程度バスにゆられていると車窓はどんどん山が深くなっていった。この辺りの山にはまだ春は来ておらず殺風景だ。「霧の摩周湖」が近いらしい。

 第一展望台で降りて、摩周湖に近づいてみると。

「おお、何も見えない。」

と萌が冗談を飛ばす。

「見えないって・・・。」

僕達の周りも「おお。綺麗。」と観光客の声が聞こえる。

 摩周湖は透明度日本一と言うことでも有名なカルデラ湖。その他、日本で形成された最も新しいカルデラらしい。よく「霧の摩周湖」と言われるが、霧の出現頻度は釧路(くしろ)湿原などよりも低いらしい。

「日本一の透明度の湖。一度見てみたいよな。」

「どうぞ。」

「死ぬわ。水温何度だよ。」

「泳ぎたいって言ったのはナガシィよ。」

「泳ぎたいと入ってない。見たいとは言った。」

「エッチ。」

「そっちじゃない。」

「ナガシィ、私のは見たくない系。」

「いや、そうじゃなくて・・・。」

そういえば、萌の水着久しく見てないな・・・。今年の夏はプールにでも行くか・・・。どうするかなぁ・・・じゃないか。


一口メモ

国鉄(こくてつ)キハ56形気動車

本州で成功した急行形気動車キハ58形を北海道極寒地向けにした車両。スペックは基本的に同じであるが、窓が2重窓になってる。北海道の長距離急行列車を中心に運用に就く。一部は普通列車に改造された。


急行「摩周(ましゅう)

網走(あばしり)釧路(くしろ)間を走る急行列車。摩周湖、屈斜路湖、知床、釧路(くしろ)湿原など沿線の観光名所へのアクセスを救済する形を取る。


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