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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 北海道
105/270

7884T列車 キハ183系の車販事情

皇紀2745年4月12日(第50日目) 国鉄(こくてつ)青函航路(せいかんこうろ)函館(はこだて)駅。

青森(あおもり)青函航路(せいかんこうろ)函館(はこだて)

 前に広がる北海道。停泊する多数の軍艦を見ながら、津軽丸は針路を変える。今ちょうど函館(はこだて)港から出てきた青函連絡船「空知丸(そらちまる)」、「檜山丸(ひやままる)」とすれ違い、空いたドックに背を向けて入港する。こうするのは車両甲板にある貨車を降ろす必要があるためだ。もちろん、人間はそんなこと気にしなくてもいいのだが・・・。

 美萌とはここでお別れだ。僕と萌、そして播州(ばんしゅう)さんは桟橋を渡り、函館(はこだて)駅へと足を踏み入れる。ホームには2本の特急列車と1本の急行列車、そして1本普通列車が止まっている。

 桟橋から近い位置からキハ56形急行「まつまえ」松前線(まつまえせん)経由江差(えさし)行きと急行「えさし」江差線(えさしせん)経由江差(えさし)行き、キハ183系特急「おおとり」網走(あばしり)行き、789系特急「北斗(ほくと)札幌(さっぽろ)行き、733系普通|森行きの順番で並んでいる。播州(ばんしゅう)さんは網走(あばしり)に行くので「おおとり」に乗り込んでいる。

「早いところ「おおとり」に乗ろうか。」

「いやいや、その前に駅弁でしょ。」

時間は既に12時30分を過ぎている。「おおとり」の出発までは10分程度時間がある。しかし、皆考えていることは同じようで駅弁売りに殺到していた。

「どうする。」

「「おおとり」には車販あるでしょ。」

「ああ、そうする。」

時には諦めも肝心である。

函館(はこだて)函館本線(はこだてほんせん)室蘭本線(むろらんほんせん)特急「おおとり」→伊達紋別(だてもんべつ)

 「おおとり」はエンジンを吹かし、函館(はこだて)駅を出発。沢山のコンテナ貨車が止まるヤードを横目に五稜郭駅を通過。しばらくすると高架橋を駆け上がり、街から外れていった。

 山に完全に分け入ってから僕たちはグリーン車近くにある車内販売室に行った。ここでも連絡線や函館(はこだて)駅で駅弁にありつくことが出来なかった人たちがたむろしている。そこには播州(ばんしゅう)さんの姿もあった。

「私もキハ183系で車販を使うのは初めてです。ああ、今の言い方は誤解がありますね。こう言うね、ここで調理されたものが出てくるものを買うのは初めてって意味ですよ。」

とカメラに向かって喋っていた。

 車内販売室でだされるものは簡単な調理がされる。東北・北海道を走る特急列車はどれも屈指の長丁場である。東北特急にはまず食堂車が連結されているが、北海道の特急列車には食堂車が連結されていない。その代わりに「おおとり」には簡単な調理が出来る設備がある。

「私こういうの初めてだけど美味しいかな。」

「あんまり期待しなければ美味しいと思うよ。」

辛辣だとは思うが、ここは設備の限られた列車内だ。あまり高望みなんてものはするもんじゃない。僕は最初にそう忠告しておいた。実際だされたものを食べてみたけど、それなりに美味しい。

 列車は食事を済ます間に森に到着していた。列車はこの後噴火湾沿いに室蘭(むろらん)まで半周するが、僕たちはその途中にある伊達紋別(だてもんべつ)で下車する。

 伊達紋別(だてもんべつ)からは胆振線(いぶりせん)の列車に乗り換え。途中の壮瞥(そうべつ)で途中下車し、今日の行動は終了する。

伊達紋別(だてもんべつ)胆振線(いぶりせん)壮瞥(そうべつ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路壮瞥(そうべつ)駅で途中下車


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