表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 東北
100/270

7879T列車 日本海

皇紀2745年4月3日(第40日目) 国鉄(こくてつ)米坂線(よねさかせん)米沢(よねざわ)駅。

 奥羽本線(おううほんせん)の特急列車を降りて、米沢(よねざわ)ホームの一角にある米坂線(よねさかせん)のホームに移動する。そこに止まる2両編成のディーゼルカーに乗り換える。そのうち1両は郵便車、荷物車と客室の合造車になっている。実質人が乗れるのは1.5領分だけだが・・・。これだけでも足りるって事だろう・・・。

「混んでるね。」

青春18きっぷシーズンと言うこともあり、こういうローカル線巡りを楽しんでいる人が席を埋め尽くしていた。

米沢(よねざわ)米坂線(よねさかせん)坂町(さかまち)

 山間をのんびり抜ける列車に乗り、坂町(さかまち)駅で羽越本線(うえつほんせん)と合流する。米坂線(よねさかせん)から羽越本線(うえつほんせん)に乗り換えるとローカル線の雰囲気はどこかに消える。坂町(さかまち)から村上(むらかみ)の間を普通列車に乗り、村上(むらかみ)から先は特急「いなほ」に乗り換えて一気に秋田(あきた)を目指す。

坂町(さかまち)羽越本線(うえつほんせん)村上(むらかみ)

村上(むらかみ)羽越本線(うえつほんせん)特急「いなほ」→秋田(あきた)

 羽越本線(うえつほんせん)は日本海に沿って走る区間が多い。鼠ヶ関(ねずがせき)の玄関を叩いて再び東北地方へと足を踏み入れる。お昼も過ぎて午後の日差しが「いなほ」の左側の窓から差し込んでくる。日本海に沈む夕日というのはどこか美しい。

 鶴岡(つるおか)酒田(さかた)と止まれば、車内にいる客は徐々に減っていく。再び海岸線に出た頃には日は完全に西の空に没しており、辺りは暗くなり始めている。

「今日って横手(よこて)で降りた以外移動しっぱなしだな。」

「ナガシィはそういうのは不満。」

「不満じゃないけど・・・。」

「けど。」

「ちょっとねぇ・・・。」

「・・・もうちょっと降りる回数増やした方がいいかな。」

「明日は五能線(ごのうせん)の方へ行くからなぁ・・・。」

「・・・でも、五能線(ごのうせん)ってローカル線よねぇ。」

「時間空いてゆっくり観光できると考えたら儲けもんじゃないか。」

「あっ、案外楽しみにしてる。」

「まぁね。一度乗った区間の中でもう一度乗りたいと思った数少ない路線だし。」

「数少ないって言うのが以外。」

「そう。」

「うん。ナガシィって電車好きだから、一度行ったところはもう一度乗りたいのかなと思ってたから。」

「僕だって三江線(さんこうせん)には乗りたいとは思わないからなぁ・・・。」

「こっちの三江線(さんこうせん)だったらもう一度乗ってもいいんじゃない。あっちみたいに必殺徐行とかしないわけだし。」

「・・・。」

「いや、そこノーコメントかい。」

 特急「いなほ」が秋田(あきた)に着く頃、僕たちは次の日の心配をし始めた。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路秋田(あきた)駅で途中下車


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ