東方M1グランプリ予選"ブレドラム"
【付喪仁義】
ナレーション『洗練されたボケを繰り出す堀川雷鼓。それに対するは鋭い切れ味の妖刀ムラマサ。
果たして、どの様な漫才をするのか!
エントリーNo.xxxxx【ブレドラム】』
【ビビビュン!ビビビュン!】
【イントロ:無し】
雷鼓「はい。どうも、ブレドラムです」
ムラマサ「いやいや、待て待て!」
雷鼓「なんですか、ムラマサの兄さん?」
ムラマサ「イントロが無かっただろ?なに、初めてんだ!?」
雷鼓「だって、兄さんのBGMのイントロがないでしょ?」
ムラマサ「お前のを使えば良いじゃねえか?」
雷鼓「ええ?じゃあ、もう一回やるんですか?」
ムラマサ「いや、やらねえからな?今更、曲流れたってやらねえからな?」
【フェードアウト】
【ビビビュン!ビビビュン!】
【イントロ:始原のビート】
雷鼓「はい。どうも、ブレドラムです」
ムラマサ「あいよ。よろしくな」
【クスクス笑い】
雷鼓「やってんじゃん!」
ムラマサ「……」
雷鼓「やってんじゃないですか、ムラマサの兄さん!」
ムラマサ「そりゃあ、芸人だからな。何のかんの挨拶は大事だろ?」
雷鼓「なら、もう一回します?」
ムラマサ「いやいや、やらんからな?ーーてか、やる必要ないだろう」
【フェードアウト】
ムラマサ「だから、やらすな!」
【フェードイン】
ムラマサ「こう言うのは一度きりにしろ。客さんも困るだろが!」
雷鼓「もう、ムラマサの兄さんは真面目だねえ。ところで兄さん?」
ムラマサ「なんだ?」
雷鼓「和太鼓と刀って、どっちが古いと思います?」
ムラマサ「そうだな。和太鼓の方が古いんじゃねえか?」
雷鼓「ですよね?そうなると私の方が歳上って事になる筈ですよね?」
ムラマサ「まあ、確かにな」
雷鼓「だから、私の事を目上に扱って欲しいんですよ」
ムラマサ「あん?俺がお前を?」
雷鼓「お願いしますよ」
ムラマサ「仕方ねえな。まあ、良いだろ」
雷鼓「え?」(驚愕)
ムラマサ「あん?」
雷鼓「いや、兄さんの事を呼び捨てにするんですよ?」
ムラマサ「別に気にならん」
雷鼓「小傘にも呼び捨てにされるんですよ?」
ムラマサ「構わん」
雷鼓「私の事を御姉様とーー」
ムラマサ「それは断る!」
【クスクス笑い】
ムラマサ「それは断るだろ。なんで、俺がお前をーー雷鼓御姉様(裏声)ーーとか呼ばにゃならん?」
雷鼓「……確かにないわ」(引き)
ムラマサ「いや、引くな!」
【笑い】
ムラマサ「今のは自分でも確かにヤバいと思ったが、引くな!」
雷鼓「ムラマサの兄さんはやっぱり、兄さんで」
ムラマサ「うむ。そうか」
雷鼓「私の事はーー雷鼓さんと」
ムラマサ「ああ。雷鼓さんね?」
雷鼓「……ないわ」(引き)
ムラマサ「だから、引くな!」
【笑い】
ムラマサ「今の引く要素なかったろ!?何が不満だ!?」
雷鼓「ムラマサの兄さんが"さん"付けで呼ぶのが……」
ムラマサ「根本からか!」
雷鼓「いや……ほら、もう……鳥肌が……」
ムラマサ「付喪神のくせに鳥肌も何もねえだろ!?」
雷鼓「あ、そうだ!」
ムラマサ「今度はなんだ!?」
雷鼓「私、今はドラムの付喪神だったから兄さんより若いんだ」
ムラマサ「今更か!いい加減にしろ!」
雷鼓「ありがとうございます」
【拍手】