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家出少女と森  作者: 外来種
4/6

迷いの森と小屋

今日は寝る前にもう一回だけ。

今後の投稿周期は未定ですが、そんなに間が開かないように頑張りますね!


今回は、白兎さんと少女が歩いていきます。


【追記】4話を書くにあたり、少し食い違いが生じましたので3話の兎の話を修正致しました。

良ければご確認ください。

前が白兎、後ろが私になって

私が付いていく形で歩いていく。


兎に導かれるなんて何処かのおとぎ話みたいだな、とか思うけれど、その主人公が家出少女だなんて締まりが無い。

はぁ、と気づかれないように溜息をつく。



それはそうと、さっきは完全に自分の世界に入っていて気づかなかったが、耳を澄ますと動物の遠吠えや、虫の鳴き声などが聴こえてくる。

踏みしめた地面もサク、といい音をたてている。

頬を撫でる風はは優しく、

空気は澄んでいてとても美味しい。

さっきの芝生も柔らかかったし、すごくいい所だと感じる。


でも、私はこの森について知識として何も知らない。

ここはどういうところなのか?

見たところ、白兎はこの森に詳しそうだ。

今が聞くチャンスなのでは。

そう思い、私は白兎に向かって口を開いた。


「ねえ、白兎さん。ここはどういう所なんですか?」

「一言で言うと、迷いの森って感じですかね」

「迷いの森?」

なんじゃそりゃ。

ポ●モンとかにありそうなあれか?


「この森には貴方のような、何か大きな悩み事がある人がよくいらっしゃるんですよ」

「そうなんですか」

「実は、貴方のようなこの森に迷い込んだ方を案内するのも一度や二度じゃないんですよ」


まじかぁ。

でも少し安心する。やっぱり私みたいに悩んで逃げ出す人っているんだな。

私だけじゃない。

それが何故か、ひどく私を安心させる。


「親も心配してるんだろうなあ...」

「あっ、それについてなんですが」

私の呟きに、白兎が割って入る。


「実は、この森は少し特殊で。

貴方様が何日この森で過ごしていても、貴方方が外に出る頃には、貴方様の...いえ、森の外の時間は一日も経ってないことが多いんです。」

「ええ、そうなんですか!?」

まじか。超チート森...


「でも、1つ、デメリットみたいなものもあって...」

「......聞かせてください。」

「一応確認のために訊ねますが、貴方は、何か大きな悩み事などがあってこの森に辿り着いたのですよね?」

「はい、そうですが...」

「ならば、おそらく貴方様がその悩みを解決するまでこの森を出ることはできないでしょう」


そういうことか。


...この森から出れるのか。

それは少し気になっていたことだ。でも、ハナから自分なりの答えを出すまでは帰らないと決めている私にとっては、寧ろ無理矢理にでもそんな環境を作られているようなこの環境が 少し助かっていたりする。


気持ちが固まっていないまま森を出たところでどうせ行く宛など無いーー。


「でもご安心を。貴方様がこの森を出るまでの間、衣食住の管理は私共(わたくしども)が万全にサポート致しますので!」

「それは心強いです」

白兎があまりにもキリッとした表情を浮かべるものだから、思わず笑ってしまった。

思えば、いつから心から笑うことをやめて、作り笑いをするようになっていたのだろうか。

自由であることの素晴らしさを 身をもって体感する。

私につられたように笑みを浮かべた白兎が言う。


「そうです、笑っているのが一番ですよ!

楽しい時は笑い、悲しい時は泣いたらいいんです。なんなら私を抱いてくださっても構いませんよっ!」

目の前の頼りになるもふもふを見つめる。

なんだか思いきり抱きしめたくなった。


「ありがとうございます。でも今は遠慮しときますね」

きっと泣いてしまうから。

その言葉は飲み込んでおいた。


それでも白兎の気遣いが思っていたよりも心のわだかまりを無くしてくれたことに気づいて、嬉しくなった。



「そういえば、白兎さんにお名前ってあるんですか?」

私共(わたくしども)は基本的に名前などは持たないのですが...、迷い込んだ方々からは、よくナビラビさんと呼ばれていますよ。」

「ナビラビ...さん。」

ナビゲートラビット...案内役の兎ってとこだろうか。


「じゃあ私もそう呼ばせて頂きますね。」

「了解致しました!」



そんなこんなで他愛もない話をいくつかしているうちに、木で作られた小屋のような場所に着く。

またもやおとぎ話のような外見の家に心が沸き立つ。女の子なら一度は憧れる感じのあれだ。


「こんなところにいてもいいんですか!」

「貴方様の普段暮らしていらっしゃる所に比べればご不便なところも多いと存じますが、なんでも仰ってくださいね。」

「とんでもないです...!」

めっちゃ嬉しいに決まってるじゃないですか。


「では、私はもう行きますので。御用があればナビラビと呼んでいただければ直ぐに参りますよ。」

「色々と本当にありがとうございます!」

「どうぞ、お気になさらず。」

そう言ってナビラビさんは去っていった。


遭難していた私を見つけてくれた上に衣食住の管理までしてくれるなんて、本当に願ってもない環境だ。

ナビラビさんには感謝してもしきれない。



とりあえず、住むところは整った。

ご飯とか服とかは、贅沢は言っていられない、住む拠点ができただけでも充分満足だ。

森の外ではあまり時間が流れていないとはいえ、そんなに長居はしていられない。

でも少しの間だがここにお世話になるのは明らかだ。そう思うとこの小屋に親近感が沸いてくる。

「ちょっとの間だけど、よろしくね」


小屋に向かってそっと囁く。


心なしか、小屋が私を歓迎してくれているように思えた。

兎さんと少女のやりとりが主でした。

ちょっと楽しかったです。


次回は小屋の中の様子とかをかけたらいいなあと。

風景とか季節の描写が苦手で疎かになりがちなので気をつけます...


あとあと皆さん、インフルエンザにはご注意くださいね!今流行ってるのかかったらほんとやばいですから。まじしんどいですから!

(今日まで学校休んでた奴←)

既にかかっていらっしゃる方はお大事に。ゆっくり安静になさってくださいね。


では!また次回〜

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