第四の転生者の書5 合流
〜神奈川 裕翔視点〜
私はとりあえず先生や大人が集まるグループを探す為に平原を歩いていた……
しかし見る顔はほとんどが獅子鳥高校の生徒達だ……教頭先生がいる事は分かるが……もしかして私と教頭先生以外大人が居ないのでは……?
とそんな事を考え始めた頃
「おーい!神奈川!!こっちだ!!」
と聞き覚えのある、低い声が聞こえてきた。
私はその声に反応し立ち止まり、その声のする方向を見た、すると集団から外れた少し離れた所で大男……南滝先生が手を振っていた
(良かった……私と教頭以外も転生していたのか……あれ?死んでるんだから良くないのか……?)
そんな事を思いながら私は南滝先生の方へと歩き出した、近づくにつれ、南滝先生の周りに人が集まっているのが見えた、その人達の顔を見てみると私と同じ職場の先生数人と知らない黒髪のおじさんが一人居た。
そして私が南滝先生達の所に付くと
「神奈川先生、貴方も転生していましたか……これで先生だけで16人目……おっと教頭先生を入れて17人ですかな……」
と私の知らない黒髪のダンディなおじさんが話しかけてきた。
誰だ……この人……
「しかし……転生ですか……本当にこんな事が起こるとは……思いもしませんでしたぞ……」
と知らないおじさんは普通に話しかけてくる……
本当に誰だこの人……
「しかし無事転生出来て良かったですな!私も嬉しいですね」
と知らないおじさんは肩を叩いてきた……
「えっと……貴方は……?」
私は堪えきれず、そう聞いてしまった……
「誰って、神奈川君、私だよ、わ た し 獅子鳥高校校長、獅子鳥大和だよ、はははは」
と知らないおじさん……大和校長は笑いながら言ってきた。
「えっ?」
私は素で声が出てしまった……
だって あの 大和校長だぞ……バレバレのカツラを被り、校長室ではたまに少ない髪をいつも気にして鏡を見ていたあの大和校長が……?こんな黒髪ふさふさに……?何があったんだ……
私が驚いて固まっていると南滝先生に肩を叩かれた私は南滝先生の方を見ると
「言いたい事はわかる……他の先生も驚いてたからな……きっと毛根も転生して蘇ったんだろ……気にするな……」
と南滝先生が少し小さな声で言ってきた……転生したら毛根が蘇るのか……?
そんな事を思っていると
「全員集まれましたかっ!!集まれたのなら各場所から代表を一名用意して!!集団から離れている二名の場所に来て人数を教えてください!!」
と白瀬君の声が聞こえてきた。
私はその声を聞いて驚きからハッとした……
「とりあえず校長の毛根の話は置いといて代表を決めるか……」
と南滝先生は言った。




