60話 身分証明書発行
俺と罪花は貴族街の門から冒険者ギルドまで歩き、冒険者ギルドに到着した。
王都の冒険者ギルドはマリドで見た冒険者ギルドより二倍程の大きさをしていた、酒場のマークの看板が付いた扉と冒険者ギルドマークの看板が付いた扉があり、俺達は冒険者ギルドの看板の扉の方に入っていった。
ギルドの中は受付、沢山の机や椅子、大きなコップのマークが書かれた立札のかけられた扉、二階への階段、紙が沢山貼ってある掲示板があり、椅子に座って話し合ったり、掲示板を見たり、受付に並んでいる、屈強な男や武装した女の人、魔法使いらしい女の人や他にも少年や少女など沢山の人が居た。
罪花は冒険者ギルドの中をキョロキョロ見ている。
まぁ冒険者ギルドって現代に無いから少し好奇心が出るよな……
俺は罪花に話しかけた。
「受付に行くぞ、そこで身分証明書を作る。」
すると罪花ははっとして
「分かったわ……」
と返事をした。
俺達は受付で並んでいる列に適当に選んで並んだ。
特に絡まれたりなど何事も無く俺達の番になった。
俺は受付嬢を見た、その人は金髪でとても綺麗な人だった……そして……耳が普通の人より尖っていた。
『珍しいですね、エルフですね。普段はエルフの村や国に居るのですが……』
(……今まで見なかったんだがな……本当に居るんだな)
とサクヤと俺が脳内で話していると
「いらっしゃいませ、冒険者ギルドにようこそ」
とエルフの受付嬢さんは話しかけてきた。
罪花は耳を見て少し驚いて話せそうにないし……初めてのエルフだからな……でも後ろに人も並んでるし……早めに終わらせないとな……
「あぁ、今日はこの子の身分証明書を作りに来たんだ。」
と俺は伝えた。
「分かりました。では、身分証明書を作りたい人のステータスをお願いします。」
とエルフの受付嬢の人に言われた。
「罪花、ステータスを出してくれ」
「え、えぇ……」
そう言い罪花はステータスを出してエルフの受付嬢さんに見せた。
「はい、分かりました。ツミカさん、旅人ですね。ではこちらのカードに血を一滴か、唾液をお願い致します。」
と淡々とエルフの受付嬢さんは話を進めていく
「分かりました、えっと…………血で…………」
「はい、では針をどうぞ」
罪花は針を受け取り、指に少し指し、血を一滴カード付けた、するとカードに文字が出てきた。
「登録完了です。このカードは紛失した場合、罰金として15リアかかりますのでご注意ください」
とエルフの受付嬢さん軽く説明が入った。
「はい、分かりました。ありがとうございます。」
と罪花はお礼を言った。
「いえ、仕事ですので……他に何かご用事はありますか?」
とエルフの受付嬢さんは言ってきた。
もう身分証明書も作り終えたし特にないよな……
「いや、特にないです。ありがとうございました。」
俺はお礼を言い罪花と共に受付の前から離れ、冒険者ギルドから出て
「さてと……身分証明書も作ったし、改めてカフェに行くか」
と俺は罪花に話しかけた。
「えぇ……しかし身分証明書って言う割には名前と年齢と職業くらいしか書かれてないわね……しかも偽装魔法で偽装した職業でも可能って……」
と罪花は言った……
まぁ、確かにそうだな……確か昔、暇潰しでサクヤに聞いた事があるが……持ち主の魔力でしか反応せず、その人の登録した時のステータスの一部が表示され、変身や偽装魔法などはステータスを少し書き換えるスキルだから適応されるって話だったよな……本当に魔道具って不思議だよな……まぁ細かく説明しなくてもいいか……
「あぁ、登録時のステータスを表示するから偽装魔法とかも適応されるらしいぞ、持ってないと色々不便だから、今作れて良かったな」
と俺は簡潔に説明をした。
「そうなのね……良かったわ」
「あぁ、そうだな、じゃあ行こうか」
俺はそう言い、歩き出した
俺達は冒険者ギルトからまた貴族街の門へと向かった
身分証明書についての設定とか出し忘れてました……頭の中では考えてるから説明し忘れてそのままになってしまったのでここで出させてもらいました。
申し訳ありません。