50話 堕天使について
とりあえず俺は罪花に単刀直入に聞いてみた。
「……その堕天使ってのは何だ?」
「堕天使は堕天使よ、我は堕天使なの」
「そ、そうか……」
『……彼女、嘘や妄想は言っていません、本当に堕天使です。……しかし堕天使ですか……まずいですね』
(ん?何かあるのか?)
『はい、昔、二度だけ天使が地上に落とされ捕まり、処刑と称して一度目は堕天使の研究、二度目は堕天使の兵器利用が行われました。堕天使の魔力は高く、とても強く、どの国もその国を警戒していました……ですが、その国は堕天使の暴走で滅ぼされました。なので、彼女を放置してると国が混乱しますね……』
(……隠しておくしかないか?)
『そう……ですね……』
「……我が堕天使だと知って驚いて声が出ぬのか?」
俺がサクヤと話していると罪花が勘違いして話しかけてきた。
「……いや、えっと……何て呼べば良いかな?」
「白夜の方が年上である、罪花で良い。」
「あー……罪花が本当に堕天使ならかなりまずいなぁ……って」
「……我は本当に堕天使であるぞ?それがどうした?」
「それがまずいんだよ……堕天使なんて国が見つけたら即……あー逮捕見たいな感じで捕まるんだよ」
そう言うと罪花の表情が固まった。
「……それ、本当……なの……ね」
「……あぁ」
そう言うと罪花は考えていた。
「我……どうしたらいいの?」
「あー……」
『白夜様が良ければ、隠すと偽装魔法を覚えるまで私達で匿うのをオススメします……』
(……そんな魔法もあるのか)
『白夜様は変身を持っていますのでお伝えしませんでした……その2つがあれば白夜様みたいにステータスの偽造くらい造作ありません。』
(そうか……その2つの取得に何日くらいかかる?)
『魔法の方は一日くらいですが……隠すの方はかなりかかりますね……』
(……そんなにか?)
『近くに居る対象を一人と持ち物又は人物を一つ選び、対象からそれを一日隠し続ける。を……罪花様だと103回ほどしないといけませんね……』
(つまり、最低103日と……)
『この世界は偽装のやり方さえ知れば楽ですので……偽装系の魔道具がないのは不便ですね、別世界の魔道具はこの世界では使えませんし……』
(そうだな……)
「……また黙ってどうかしたの?」
「いや、一つだけ、助かる方法がある……最低でも100日ほどかかるが……罪花を保護して俺がステータスを偽装できる魔法とスキルを教える……って事かな」
罪花を俺を見ていた……
「……本当みたいね……少し考えさせて。」
罪花はそう言うと黙って考えていた。
「……分かったわ……暫く宜しく……ありがとう、白夜」




