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異世界情報屋暮らし  作者: 紅い狐
勇者騒動
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村雨の書6 神工勇者VS魔王もどき2

〜村雨 守視点〜


「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!」


その言葉と共に周りにいた兵士や魔法使い達が叫び声をあげた。


兵士や魔法使い達の何十名かが地面に倒れていた 近くの兵士を見るとナイフが刺さっていた。


「くそっ!何処だ!どこからナイフが!あの男は動いてないのに!」


将軍が声を出している。


「上です!上を見てください!」


無事だった兵士の一人が言う。

俺は上を見た。すると

無数のナイフが浮かんでいた。


「くふふふ……あまり動かない方が良いですよ……」


魔王城を背にした道化師が話しかけてきた。


「そのナイフには麻痺毒が塗ってあります。一度刺さったら、動けなくなりますよ。」


「……お前は誰だ」


俺は道化師に質問した。


「申し遅れました、私、今回魔王をさせて貰ってます。ジャックと申します。」


「魔王だと!?」


俺はマタツカミを構えた。


「おやおや、そんな事をしても良いのですか?」


俺の横にナイフが落ちてくる。


「動かない方が良いですよ」


「くっ……動けない……どうしたらいいんだ」


「兵士達!盾を上に構えろ!」


将軍の声で兵士の皆が盾を上に掲げる。


「前がガラ空きですよ。」


とナイフが前から飛来し数本兵士に飛んでいく。そしてまた数十人の兵士が倒れた。


「くそっ……前からも出せるのかよ……全員!ナイフに警戒!」


「魔法部隊!ウィンドを使え!」


その声と共に魔法部隊が風魔法を使いナイフを落とし始めた。


「おやおや、これは困りましたね」


と道化師は笑っていた。


「では、こちらはこれを」


そう言い大量のボールを広範囲に出して振らせてきた、俺も数個当たったが特に何も起きない


「ただの牽制だ!気にするな!進め!」


俺や兵士達は前に進みだした。すると


「くふふふふ……」


魔王は笑っていた。


ドカーン ドカーン ドカーン


と後方から3発の爆発音が聞こえてきた。


魔法使い達の悲鳴が聞こえる。


「何!?」


俺達は足を止めた。


「……いやぁ、引っ掛かりましたね、魔法使い部隊はこの感じだと半壊ですかね?さて、魔法使いも消えましたので……」


と爆発に巻き込まれていないナイフ達が上空に浮かび上がった。

魔法使い達も負傷しバラバラ……拮抗状態だと思っていたが……


「ここで、私も提案があります。」


とまだ一歩も動いていない魔王が話しかけてきた。


「私、退屈してたんですよね、しかも待っていた兵士達がこんな無能達と……ですから、こうしませんか?勇者と私の一騎打ち、勇者が勝てたら、貴方達の勝ち、私を煮るなり焼くなり自由にできますよ?ですが……私が勝ったら……そうですね……皆さんを殺します。どうですか?」


「何を言って……」


と叫ぼうとした将軍の横にナイフが落ちてきた。


「貴方達に選択肢はありません、これは貴方達へのチャンスなのですよ、貴方達が生き残る唯一のチャンス……選択肢はありません」


と魔王は言う……


「っ……」


将軍は黙って俺を見ていた。


「分かった……受けて立つ……」


俺はそう言う、将軍や動ける兵士達の目が見開かれた。


「よろしい、ではこちらに来てください。」

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