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村雨の書5 神工勇者VS魔王もどき1
〜村雨 守視点〜
俺は今、森の中を歩いていた。
すると隣で将軍の一人が話しかけてきた。
「勇者様……今回はマタツカミの召喚許可は貰っております。建築途中と言えど魔王は魔王、万全の体勢でお挑みください。」
「あぁ……〈聖剣召喚 マタツカミ〉」
俺は早速マタツカミを召喚した。
「おぉ……これが勇者の力か……」
周りにいた将軍や将軍以外の兵士がざわつく。
あの弱い勇者でも一応勇者なんだな……とか大丈夫なのか……と言う不安の声で……
(見てろよ……今回で見返してやるからな……)
そんな事を考えていると
「発見しました!建築途中の魔王城です!もうすぐ付きます!」
と兵士から声が聞こえた。
「そうか……各兵士戦闘の用意をしろ!もうすぐ戦だ!」
と将軍が声をかける。兵士達の態度も引き締まる。
そうして歩いている事、数分、開けていて廃城跡地みたいな場所に出た。
「ここだな……魔王は何処だ!」
「くふふふ……ようこそ、皆さん」
そう言うと廃城の影から道化師の様な男が現れた
「初めまして、そして、さようなら」