20話 マリド伯爵3
また、マリド伯爵視点です。
情報屋ムーンに出会って二週間が経った……
その間、妻とリールを追い出したり、ムーンに教わった薬を娘に毎日飲ませていたが……娘の症状は段々と治っていった……そして、ムーンについても調べていた……
奴は何者だ、奴は面白そうと言ってたが何が目的なんだ、調べても何も出てこない……謎だ
今日はムーンと会う日だ……
私は酒場に向かい、マスターに頼んで酒場貸し切りにして貰い、私はムーンを酒を飲みながら待っていた。
数十分ほど飲んでいると
酒場の扉が開いた。
するとそこには黒いフードを被って満月のペンダントを付けているが胸が大きく、身長もムーンとは違う女が入ってきた。……しかし本当にでかいな……だが待っているのはこんな女ではなくムーン何だが……誰だ?
「……本日は貸し切りですよ。」
とマスターが言っている。
「月の雫を持ってきた……」
「「ッ!?」」
何故その合言葉を!?
「なっ……お前……ムーンか……でもムーンは……そんな……巨乳……じゃ……」
と呟いてしまった。
「はぁ……ワタシはムーン……ネ、あぁ、姿が変わってるのは気にしなくていいヨ」
声と姿を変えれるだと……?
「あ、あぁ……あぁ……とりあえず座ってくれ」
と内心冷や汗を垂らしながらムーンを隣に案内する。
マスターが前みたいに水を出していた。
「ありがと……ネ」
とムーンは水を飲んでいた
その時にチラリと見えた顔はとても美人だった……一瞬見惚れそうになってしまったが……慌てて本題に入る事にした。
「私の娘……ナサリーが君の教えてくれた薬で治った……それと妻の浮気が分かった……ありがとう……情報料だ」
と金貨5枚をムーンに渡した。
「毎度ありネ……〈開け〉」
「ッ!?」
ムーンは詠唱をして開いた空間に金貨を入れていた……
「〈閉じろ〉」
驚いている間にムーンは空間を閉じていた。
「それじゃぁ、ワタシは帰る……ネ」
ムーンはどうやら帰るらしい……だがその前に……
「……ちょっと待ってくれ!!君は何者何だ!!」
と咄嗟に聞いてしまった。
「……自分の情報は売らない……ネ」
まぁ、そうだよな……
「……そうか……また会えるのか?」
「そうだネ、困ってるって情報を掴んで……面白そうだったらまた……会うかもネ」
「……そうか」
「あぁ、言い忘れたネ……今回アナタに情報を売ったのは面白そうだったのも合ったが、貴族とのコネ作りもしたかった……ネ、だから調べても裏はない……ヨ?」
……私が調べている事すら気づかれていただと
「ッ……そ、そうか」
「だから信用できる貴族にワタシの名前と合言葉を伝えてくれると嬉しいネ、ワタシの見分け方はこの胸のペンダント……ネ、誰に伝えたか……ワタシは分かるヨ……それじゃあ帰る……ネ」
(こいつ……まさか……私が来月に王都に行く事を知っててコネを作る為に来たのか?それだけの為に……?どこまで私について知られてるんだ……)
そう考えている内にムーンは帰ってしまった。
「……マスター、あいつは……ムーンは何者何だろうな」
「分からないですね……ただ……今は味方なのでしょう……恐らくですが」
「あぁ……だが油断は出来ないな……また会うとしたら……別の貴族の手も借りた方がいいかも知れん……」
そう言い、私はマスターと相談しながら酒を飲んでいた。
PV5000超え ユニーク500超えありがとうございます!
最初は100くらいになればいいなぁ程度で書いてましたが思った以上に見てくれる人が居てよかったです!