84話 トリミヤ商会7
私が仕事場に付き、自室の扉を開けると、そこには3日前に会った時の様にムーンが立っていた。
今回は扉が開かれた感覚は無かったが……転移で入ってきたのか……
「こんにちは……ネ、昨日言った通り、報酬を貰いに来たネ」
ムーンは私を見ると挨拶をしてくる
「あ、あぁ……昨日は……本当に助かった、ありがとう」
私は昨日の事でムーンにお礼を言った
私が疑わずに信じていればこんな事にはならなかったが……
ムーンが居てくれて本当に助かった
「こっちは報酬が貰えたら気にしないネ」
とムーンは私のお礼に何も言わずに対応する
「報酬は用意する……暫く座って待っててくれ」
「分かった……ネ」
そう私が言うとムーンは客人用の椅子に座った
私は書類の仕舞っている金庫から鍵と魔力認証を済ませ金庫の中の書類を一枚ずつ確認し隠れ家酒場の権利書を取り出し金庫を閉め。
金を仕舞っている金庫も開け、ミスリルの硬貨を一枚取り出した。
そしてムーンの対面に座り机の上にその2つを置いた
ムーンは机の上の物を確認すると
「……報酬の額が間違ってるネ……ワタシは三万リアと言ったヨ」理由:最初に言った額と変わっています。
「私の気持ちだ……受け取ってくれ……」
そう言うとムーンは少し黙り……
「……はぁ……折れる気は無さそうだネ……仕方無いから貰っておくネ」
と言いその2つを受け取り懐に閉まった。
これでムーンとも別れか……
そう思っていると、ムーンはまた話し始めた
「……隠れ家酒場の店主に"月の雫を飲みに来た"と言うネ……ワタシから行く時は次からは"月の雫を持ってきた"と言う……ネ……これは広めなくていいネ」
あぁ……そう言えば噂を広めるのも報酬だったな……
「分かった……」
ムーンはそう言うと立ち上がり私に背を向けながら、少し考えた後
「……サービスとして2つ程いい情報を教えておくネ……タルンド商会は今後ハルバード家とマリド家が対応するから心配しなくていいヨ……あと……今後の商売をするならカナシス平原と王都の間に新しく出来る村がオススメ……ネ……良い物が沢山あるヨ……」
私は最後の情報に呆気に取られてしまいムーンを止めようとしたが
「じゃあ……ネ」
と言い転移魔法を詠唱して消えてしまった……
家族と話してぬいぐるみを証拠にタルンド商会は憲兵に任せようとしたが、侯爵家と伯爵家が対応するだと……商売をするなら王都とカナシス平原の間に出来る村……どっちも突拍子のない話だ……だがあの男が言う事だ……信じてみよう……
少しストーリー展開を考えていると話す機会が無さそうなのでサクヤの弱点を一つ解説しときます。
一つは検索の範囲指定をしっかりしないといけない所です。
例ですが画像で リンゴ と調べたら普通のリンゴから青リンゴと色々な画像が出てきますよね
ですが 青リンゴ と調べると青リンゴのみの画像が出ますよね
つまりしっかり指定したらしっかり調べられるけど漠然とした検索だと浅く広く検索されます。
つまりネット検索と大体一緒です。
第四の転生者の書で七鳥先生に気づけてはいいのでは?と思った人も居ると思いますが……転生者が勇者などか 転生者のリーダー核は? 王都に行く人達の中の勇者などは誰か?しか転生者関連は調べてなかったので、七鳥先生には気付けなかったのです。
他にも色々ありますが、サクヤの性格的に説明する事が無さそうだと思って後書きに書かせて貰いました。
長々と失礼しました。