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異世界情報屋暮らし  作者: 紅い狐
第四の転生者“達”
132/174

83話 トリミヤ商会6


「なっ……」


「誰だ……!?」


私達は突然現れたムーンに驚いていた

息子がムーンに問いかける。


「ワタシは情報屋ムーン……ネ」


そう言いながらムーンはエレンに近づいて行く


「ムーン……何故来たんだ」


私はそう問いかける


「何故って……薬が必要だと思ってネ……」


そう言いながらムーンはエレンのベッド近くにしゃがみ懐からクナイの雫の入った小瓶を取り出す。


「お兄……さん、誰?」


エレンが苦しそうにムーンに話しかける

それを聞いたムーンはエレンにニコリと笑い


「お兄さんはお薬を持ってきた人ネ……これを飲めば楽になるヨ」


と穏やかな声で言いながら小瓶を開け、飲ませようとする


「ちょっと待て!!娘に何を飲ませる気だ!?」


息子がムーンを止める……

ムーンは薬を飲ませようとする手を止める


「……何って……薬だヨ?」


「お前についての大体の話は知っている……だが、その薬は前のと一緒なのか?」


「前と一緒ネ」


「その薬で本当に治るのか?3日前治ったと聞いたが直ぐに病気になったじゃないか……」


「……その事ならお前の父親が知ってるネ、だから聞いてみると良いネ」


とムーンは言う、息子は私の方を見て


「父さん!!どう言う事なんだ!?」


と説明を求めてくる……

説明しないといけないな……


「……私が毎回エレンの為にお土産に買ってきてたぬいぐるみがあるだろ……あれがムーンが言うには呪具だったらしくて……そのぬいぐるみが……エレンに病気を……だからエレンの病気が治っても……ぬいぐるみを処分しない限り……エレンは……」


そこまで言うと息子達は驚愕の表情を浮かべた


「……それは本当ですか」


「……」


「どうして知っていて処分しなかったんだ!」


息子は私に怒鳴りつける……

あぁ、怒鳴られて当然な事をした……

その時、薬を飲ませる手を止めて黙っていたムーンが口を開く


「ワタシが信じられないなら試して見ろって言った……ネ……だけどこれで信じてくれるかナ……?」


とムーンが説明してくれる……

息子はその言葉を聞いて何か言おうとするが


「まぁ、今は薬を飲ませるのが先ネ……」


そう言いムーンは薬をエレンに飲ませる。

エレンは弱っているのか口に入った薬を飲んでいく。

するとエレンは前に薬を飲ませた時の様に胸を抑え苦しみ始め、そしてグッタリとした……

初めて見た私以外の人達は何か慌てた様にしていた


「これで大丈夫……ネ、これからやる事もあるし……報酬は……明日にでも貰いに行くネ」


ムーンはしゃがんだ大勢から立ち上がり帰ろうとする


「あっ!待て!」


息子がムーンまた止めようとする


「じゃあ……ネ、転移」


そう言いムーンは消えていった……

ムーンは空間魔法が使えたのか……

医者の人がハッとして慌ててエレンの診察の魔道具を使用した

そして


「な、治っている……ぐったりしているのは疲れているだけみたいです……」


と医者は言う……息子達はその言葉を聞いて驚いていた


その後は息子達にあれこれ質問されたりと3日前と同じ様な展開だった……私は怒られた

そしてぬいぐるみもエレンが寝ている間に処分した

そんな事をしていると一日が終わり朝となった……

エレンの病気が治ったお祝いなどしたいが……私はムーンに払う報酬を取りに権利書などを保管している金庫がある仕事場に向かった

今日、ムーンが来ると言っていたが……なんとお礼をしたらいいんだ……


次でトリミヤ視点は終わらせる予定です。

トリミヤさんは呪具を売ていたぬいぐるみ屋を攻めるべきですが……自分が呪具を買って運んでいた事の方が大変だと思った様です。

本当に治った後は同じ様に家族会議となりトリミヤさんはまた怒られました

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