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異世界情報屋暮らし  作者: 紅い狐
第四の転生者“達”
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80話 トリミヤ商会3

〜トリミヤ商会会長 トリミヤ視点〜


私はムーンの言葉で緩んでしまった気を引き締めた

この男の目的は分からないが、今は薬を持っているこの男に頼るしかなさそうだ


「本当に報酬はそれで良いのか……?」


私はムーンに報酬の最終確認を行った


「それくらいでいいネ……今後もお世話になるから、これもサービスだと思うネ」


まだ信じきれてないが

その言葉を聞いて私は決心した


「分かった、交渉に応じよう」


その言葉を言った途端、ムーンは


「毎度ありぃ……ネ」


とムーンは不気味に笑みを浮かべていた

その笑みを見てゾクリとしたが……敵意がない笑みだと分かると安堵した……

これでいい……クナイの雫があれば……エレンは救えるんだ……


「さて、交渉も終わったし……お孫さんの病気の犯人を教えるネ……報酬は聞いてから用意して欲しいネ」


私はまた緩みかけた気を引き締めた

そうだ、クナイの雫の事も重要だが……エレンにあんな病気にした犯人が分かるのも重要だ……

そう思いエアを見ているとエアは口を開いた


「貴方のお孫さんを病気にしている犯人は……」


私はゴクリとつばを飲む……


「貴方と……貴方が買っているぬいぐるみ屋で働き始めたタルンド商会の呪術師達ネ」


「っ……!?」


私はその言葉に思考が止まった……

私とぬいぐるみ屋が……犯人だと……?私は驚いて呆けて居ると


「ぬいぐるみ屋で働いているのはタルンド商会お抱えの呪術師達ネ」


私はそのムーンの言葉を聞いてまた思考が動き出した……

タルンド商会……?

私はタルンド商会について思い出していた……

あぁ、思い出した、最近異国から来た商会で異国の輸入品を売っている商会か……

私は異国からの輸入品はあまり取り扱わない主義だから接点など無いが……

私はあの商会の恨みを買う事をしてない筈だが……

そして何故、私が犯人なんだ……考えても分からない……


「何故私が犯人なんだ……?それとタルンド商会と私は何も繋がりがない……」


私は溢れ出る疑問をムーンにぶつけた


「タルンド商会は無差別に呪具……ぬいぐるみをばら撒いているネ……そしてぬいぐるみがお孫さんに渡り……病気となった……その病気は最初は軽かったが……貴方がどんどんぬいぐるみを運んでいってお孫さんの病気を悪化させた……ネ、だから犯人は貴方も含んだネ」


「なん……」


私は脱力してしまった……

嘘だ……信じたくない……だが、もしそれが本当なら……?

私がエレンを苦しめていた事になるのか……?


「……まぁ、信じられないのも無理は無い……ネ」


私は否定しようと口を開こうたしたが


「でも本当の事……ネ……ぬいぐるみを処分しない限り……お孫さんは薬を飲んでもまた病気になる……ネ」


無慈悲にムーンは言う

嘘だ……信じれない……


「まぁ、信じれないなら……ぬいぐるみを置いたままお孫さんに薬を飲ませて様子を見てみる……ネ、きっとまた再発するヨ」


ムーンはそう言うと席を立ち上がり


「……ちなみにクナイの雫はまだあるネ……今回のクナイの雫は置いていってやるネ……信じられないなら試すと良いヨ……ワタシの事を信じた時に、ワタシはまた来るネ」


そう言うとムーンは何かをしようとしたが……それを止め


「あっ、そうだったヨ……ワタシの事は今は内密にお願いネ……じゃあネ……」


と言いった後、詠唱して消えていった……

私は机の上の小瓶を見て考えていた……

嘘だ、私がエレンを……本当なんだろうか……私がお土産として持って行ってたぬいぐるみが……私も犯人……信じたくない……だがクナイの雫はきっと本物だ……クナイの雫はまだあるからエレンを使って試せだと……?

私はどうしたら良いんだ……私は……私は……


トリミヤさん驚きの連続


ここで呪具について軽く補足を

この世界の呪具は呪いが込められた道具である

災いをもたらす道具とも言われている

弱い呪具なら効果も弱いが集まると呪いが塊強くなる。

草や虫を標的に定め雑草を枯らしたり害虫を殺したりと割と重宝されている

魔物を標的に定め魔物の魔力を乱す為の道具もある

人間などには暗殺に使われる事もある

呪具は弱すぎると見分けがつかないが

強い物は近づくだけで禍々しいオーラみたいなのがある





バイト面接受かりました

これからは少しペースが下がるかもですがしっかり完結までは書く予定です。

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