77話 白夜の悩み
小説77〜80までの位置を変更します。
俺はネルゲ宿屋の自分の部屋でゴロゴロしながら考え事をしていた。
俺はここ、二ヶ月程転生者達の村作りの手伝いをしていた……
木を切ったり……転生者達にスキルや魔法を教えたり……勇者二号達や魔王達に偽装魔法を教えたり……初期勇者が連れてきた人を案内したり……本当に色々あったが……
そんな事をしている間にふとある事がよぎったのだ……
最近、情報屋として何もしてなくないか……?
そんな事を思い村作りが軌道に乗ってきた所で俺は村作りを抜け、宿屋に戻ってきた
まぁ、村を作ってる間に罪花の様子を見に来るのと、ネルゲの飯が食べたくなって、数度は戻ってきたんだけどな……
情報屋として活躍する為にこれまで情報を売った人達に関してサクヤに聞いてみたが
マスターもマリド伯爵達も誰にも話してなく、特にムーンの情報が必要の無いくらい順調らしい……
初代勇者に関してはまだまだ弱いが着実に強くはなってるらしいが……まだ次のステップに進まなくて良いらしい……
また他の人に情報を売りに行くか……?
だけどそうしてちまちま売りに行くと情報屋として何年かかるのだろうか……?
先輩はどうやって情報屋としてあのゲームで有名になってたっけか……
俺は昔のゲームで先輩に聞いた話の事を思い出していた
先輩がネットで情報屋してた時は最初の方は覚えやすい特徴で特定の場所に固定していつでも会えるようにして、ネットで広まっていって行き、段々と有名になったて話してた気がするが……
この世界にはネットがない……あるとしたら人の噂や伝達の魔道具、掲示板と新聞程度だ……
人の噂で広がると思って俺はマリド伯爵やマスターの人脈で広がると思っていたが……思った以上に広がらない……
色々考えている内に一つの結論が出てきた
もしかしてマリド伯爵達の口度めが効きすぎたのか……?
俺が信頼できる人に話せと言ったが……だからあの二人でしか広がらなかったのか……?
情報屋として成功するにはもう少し知名度が必要だが……大っぴらには広げられない……
しかも情報屋と関係ないが……最近夜中寝てる間にカタカタ音がする時が多くほとんど寝れてない……思考がまとまらない……
駄目だ……
一人じゃ考えきれない、こう言う時はサクヤに聞くか……
本当にサクヤに頼りっぱなしだが……サクヤは便利だからな……
(なぁ、サクヤ)
『はい、白夜様、何でしょうか?』
(情報屋として知名度を上げたい、どうしたらいいと思う?)
『そうですね……白夜様の思考を聞いてる限り……店を持ったり、人脈がある商人に情報を売り広めてもらうとかでしょうか……』
(……俺の考えを聞いてたのか?)
『申し訳ありません……何やら悩んだ様子でしたので……』
(まぁいいか、だけど店を出すのは流石に今までのやり方と違う気がするな……)
『……でしたら別のお店を建てて暗号を言った人を通すのはどうでしょうか?』
(それだと俺が店番して俺がムーンだとバレないか……?)
『お店に関しては別の人に協力して貰うのはどうでしょうか……?』
(……協力か)
俺はその言葉で転生者村での協力者、花鳥さん……孔雀さんについて考えていた
彼女は何度か仕方無く怪しい行動をした時それとなく助け舟を出してくれたり協力してくれてたな……
一人だと確実にボロが出ていた……確かに別の人に協力して貰うのも大事かもな……
(よし、それで行くか……ありがとう、サクヤ)
『いえ、白夜様のお役に立てたのなら嬉しいです。では早速作戦会議をしましょう。』