神の書6 ある日の出来事
〜ナルウスの仕事場〜
「ふむ……今回はちといい感じかの……」
ワシは転生者達を眺めてそう呟いた
この転生者達は安定した生活を求める者が多いが安定し始めると色々動き出して面白い事が最近分かった
一番目と三番目の転生者は動きが少なく見る気があまり無いが……
二番目と四番目の転生者複数人は活発に動き始めておる……最近は良くこっちを見て暇を潰しておる
いやぁ、転生者を送って良かったのう……
「やぁ」
そんな風に転生者や世界を見ていると不意に声がかかった
ワシはその声がした方向に振り返った、すると地球の創造神がそこにいた……急に来たがどうしたんじゃろか?まさか転生者達をさらに活発に動かす方法を思いついたのかの……?
「おぉ、地球の創造神か……どうしたんじゃ?転生者達関連かの?」
ワシは地球の創造神に聞いてみた
「いやぁ、残念だけど今回はちょっと違うよ」
すると地球の創造神はいつも通りの声で返事が帰ってきた
「はて?では何かの?雑談しにきたのかの?」
雑談なら念話で良いんじゃが……地球の創造神は良く自分の足で来るからの……
「いやぁ、違うよ、今回は僕の頼み事をしにきたんだ」
「はて、頼み事じゃと?」
地球の創造神が頼み事とは珍しいの……いっつもはワシが頼んでばかりじゃからの……
「うん!君の動きを見てたら僕の世界にも転生者を送って見たくなってね、五〜六人分程転生の器を譲ってくれないか?作るのめんどくさくてさ」
「ふむ……」
まぁ、いつも頼み事を聞いてもらってるしそれくらいならええかの……
「あぁ、良いぞ……少し待っておれ……」
そう言いながらワシは五回転生の器作成スイッチを押した
「あぁ、ありがとう!」
「この器の使い方はの……この器を設定してから魂を入れて転生させるんじゃぞ、そうしないと魂がボロボロになるからの……」
「分かったよ〜じゃあ、僕は今日はこれで帰るね〜」
そう言い地球の創造神は転生の器を
持ち、消えていった
まぁ、突然じゃったが……簡単な頼み事で良かったかの……さて、ワシは世界と異世界の観察に戻るとするかの……
息抜きに少し話を進めさせて貰います。