74話 エア8
平原での事がやっと書ける……
俺は読んでる絵本を閉じた
あの絵に書かれていた王様……ほとんど王様何もせずに死んで言ったな……
この世界の絵本はこんなのやつなのか……
罪花に買うのはこの世界の歴史や常識を書いた本ばっかりだったから知らなかったな……まぁいいか
『……白夜様、今から広場に出発すると丁度いい時間です。』
(もうそんなに時間が立ってたか、ありがとうサクヤ)
『いえ……』
とサクヤからの声が聞こえ俺は返事をした
この声の感じ、少し話しかけないでくれって言ったの拗ねてるな……
(本を読んでいる間、静かにしてくれててありがとうな、サクヤ、また今度、色々話を聞いてやるから)
『……はい!』
(さてと……じゃあ行くか)
俺は立ち上がり近くに転生者達に声をかけ始めた
転生者達は素直に従い集まってくる、俺は全員居るか確認した……あの紙とペンを渡した教師が居ないな
俺は教師を少し探し、読書スペースの端っこで紙とペンを渡した男性教師がずっと本を写してるのを見つけた。
「おーい、そろそろ暗くなってきたから行くぞ」
と俺は横からその男性教師に話しかける
「……まだ途中なんだが……?何か用かな?」
と凄く嫌そうな顔をして俺の方を見てくる
「うおっ……凄い嫌そうな顔をしているな……もうそろそろ時間だから行くぞ……」
「……ん?時間……?」
俺が説明すると何かを思い出す様に考え始めた……まさか本に夢中で忘れてのか!?
「はぁ……もう少しで暗くなるから勇者様との待ち合わせ場所に行くぞ……」
そう俺が言うと男性教師は何かを思い出したかの様な顔をした……
そして本の方を見て凄く残念そうな顔をしていた……何か可哀想になってきた……
「……色々終わったらまた来れるんだし……な?」
「あぁ……うん……そうだな……」
俺がそう言うと名残惜しそうに返事をした、そして俺は改めて全員居るか確認した、全員居るな
「よし……全員揃ったし……改めて向かうか……付いてきてくれ」
俺は受付の人に出る事を伝えお金を受け取り外へ向かった。
そして図書館から広場まで歩く頃にはサクヤが言うように丁度良い頃合いになっていた、この時間でも人が結構居て探すのは少し大変そうだ……
『白夜様、左方面の広場の端に勇者が居ました、黒フードを被って居ます。』
(ありがとう、サクヤ)
「おっ、いたいた」
俺は勇者の近くに行き声を掛けようとした
「ゆう!」
……おっと大声で言ったらまた昼間みたいになるな
「……勇者様……王様の返事はどうでしたか?」
俺は小声にしそう勇者に話しかけた
「……あぁ、養うのは無理だが村を作る許可は貰った……ただ、村を作る場所などを教えて貰わないといけないらしい……そういうのは決まってるのか?」
おお取れたか……だが村を作る場所か……
「本当ですか!ありがとうございます!村を作る場所ですか……そうですね……」
(サクヤ、何処かここの近くで村を作るのに丁度良い場所はないか?)
『そうですね……最初に休憩した場所……白夜様がスライムに襲われた辺りはどうでしょうか?』
(……それはどうしてだ?)
『はい、それはダンジョンが出来るからです。今からダンジョンになる洞窟は奥に貴重な鉱物資源が豊富にあります。ですので人が集まりお金が集まるので最適なのです。』
(……そうか……そこがいいな)
「……おすすめの場所はありますが……」
いや……待てよ……村の場所を勝手に俺が決めていいのか……?
でもここで決めないと数日後になりそうだな……早めに終わらせたいし仕方ない
(サクヤ、ここで転移を使っても大丈夫か?)
『……そうですね、転移自体は珍しいですが使える人は普通に居ますし……ここの皆の頭の中を検索してみましたが少し驚く程度かと』
(そうか、サクヤ、カナシス平原の近くに跳ぶ)
『わかりました。』
「これは俺が勝手に決める訳にも行かないからな……聞いてくるしかないか……仕方ない……手っ取り早く済ませるか……」
そう言い俺は
「転移」
と詠唱をし、カナシス平原へと転移した
次からやっと平原での出来事が書ける……