村雨の書11 再開2
ちょっと昨日書いてた奴が設定崩れていて書き直ししていました……
〜村雨 守視点〜
「……は?」
俺はその様子に思わずそんな声を出してしまう……永山のせいで俺が死んだ?どういう事だ?通り魔に刺されて死んだ俺と永山に何か関係あるのか?
「俺が……お前の事を遊びに誘わなければ……お前の近道を止めていれば……お前はあの路地裏を通らなかったのに……」
永山は泣きながらそう説明してくる……遊ぶ……?近道……?何言ってるんだろう……俺は通り魔に刺されて……刺されて……あれ?俺、何処でどうやって刺されたんだっけ……神様は通り魔に刺されたとしか言ってなかったけど……
「……村雨……?」
永山が俺の様子を見て不思議そうな顔をした……
「……もしかして……覚えてないのか?」
永山はそう訪ねてくる……
「……あぁ」
俺は永山に返事をした……本当に覚えてないんだ……
「そうか……覚えてないのか……」
永山はそう言うと下を向いてしまった……俺が死んだ時……何があったのだろうか……
「……話は終わったのか?」
そんな事を考えているとふと知らない人の声が聞こえた。
俺はそちらの方を見ると黒髪で赤目の冒険者らしき人が話しかけてきていた……
「っ!?」
そしてその冒険者の周りには先生や俺の通ってた高校で見たことある人達が居た……そうだ……永山の突然の謝罪で忘れかけていたが……
「どうして……何で……先生と永山とかがいるんだ?ここは……異世界だぞ」
俺はそう呟いてしまった……
「……俺達も転生したんだよ、俺達は地震に巻き込まれてな……他にも沢山転生してるぞ……雪村や真田とか……」
永山が俺の声を聞いて答えてくれた……雪村と真田……数カ月前だが懐かしいな……歴史の授業でいっつもイジられてたな……久しぶりに会いたいな……
「真田とかにも会いたいんだが……居ないのか……?」
そう永山に聞くと
「俺達しか居ないのはそこに居る……エアが連れてくる人数を制限したからだ……」
と言いながら永山は黒髪赤目の冒険者の方を見た
「いやぁ、結構な大人数だったので俺が適当に絞ってくれって頼んで連れてきたのですよ」
見られた冒険者……エアがそう答える
「異世界に来たけど何も出来ないし何したら良いか分からないから勇者様に手助けして貰おうと思って連れてきたのですが」
エアは言う……助けて貰う……?どうやって……?
「例えば王様に頼んで全員怪しまれずに入場させて……少しの間の宿や生活費を手配するとか……魔王を倒した勇者様ならそれくらいなら余裕で頼めるだろ!って思って連れてきたんだ」
エアは更にそういう……
「あぁ……魔王を倒したから王様に魔王を倒した功績で頼んでほしいと……」
無理だな……俺は魔王を倒してない……住民や貴族達にバレないように豪華な部屋や色々な物を貰ったが……あの後、部屋以外の全て王様に返却したし……功績なんて無いから頼み事なんて出来ないだろう……でも一応同じ学校や同じ転生者……どうにか出来ないか……話してみるだけならいいか……?
「少し王様に話してみるが……魔王を倒した功績はもう色々貰ってるから頼めるかどうかわからないけどな……」
俺はそう返事した……するとエアは少し考え始め
「そうか……それが無理なら転生者の皆は野宿か……」
エアはさらにそう言う……うっ……罪悪感が……
「だけど……勇者様なら功績が無くてもすぐに王様に話したら村を作る権利とかくらいなら貰えると思ったんだけどなぁ……それなら野宿でも希望はあるし……仮にも魔王を倒した勇者様だからな……貴族達の目もあるし王様も断りづらいだろうと思ったけど……」
とエアは残念そうに言う……功績がなくても王様が断りづらい……貴族達の目がある……
「まぁ、出来ないなら残念だけど俺がちまちま人を連れてくるしかないか……時間がかかるし、王都に来ても何も出来ずにスラムに行く奴とかも出そうだな……まぁ、仕方ないな、勇者様が無理なんだし、平原に居る皆にそう伝えるか……」
とエアはさらに残念そうに言う……その言葉がさらに心に刺さる……だけど……
「……村作りの権利くらいなら今から頼んでこようか?」
と俺はエアに答える、すると
「そうですか!じゃあここでまた会いましょう!俺達は身分証明書作ったり街を見てくるので!今は昼時だから……少し暗くなる前くらいにはここに来ます。」
と明るい声でエアは言いながら、エアは俺に背を向け歩き出した……他の皆はエアの背中を見て少し困惑した後、エアに付いていった……
俺も城に戻って王様に話してみるか……
他の皆(口挟まない方が良さそうだな……)
永山(……話すタイミング逃した)
村雨(あの冒険者独り言をやけに大きい声で話すな……)
エア(不自然だけど上手く行きそうだ……)
村雨君は神様から死んだ時の記憶を貰っていません。