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異世界情報屋暮らし  作者: 紅い狐
第四の転生者“達”
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第四の転生者の書9 王都到着

〜山田 海斗視点〜


「……その髪、どうしたのですか?」


私はエアに聞いてみた。

するとエアは死んだ目になり


「……何も聞かないでくれ……川で洗ってくる」


と言いフラフラと川に歩いていった……何があったんだ本当に……

エアが髪を洗っている間、優野に話を聞くと


「俺……トイレに行ってたら道に迷って……皆が来てくれたからいいけど……スライムに囲まれて……エアがスライムに全身包まれたんだ……スライムはすぐ帰ったけど……エアはずっとあの調子なんだ……」


と言った……スライム……?何だそれは……気になる……凄いワクワクする……

そんな事を思っているとエアが川から戻ってきた、髪の毛も乾かしたらしい。


「待たせてすみません、それじゃあ休憩もそろそろやめて王都に向かうよ」


エアがそう言うと座ってた他の皆も立ち上がりエアがそれをみてまた森の中を歩き出した。

ここからは特に何も無く、一回の休憩を挟み、門らしき建造物と数人の人が見える場所に来た。


「もう少しで王都だな……そう言えば皆さんは金持ってるのか?入場料に25リアかかるけど」


お金……無いな……


「あっ、お金ってこれの事かな……ズボンのポケットからずっと違和感あって調べたらあったんだけど……」


と一人の生徒が銀貨一枚と銅貨五枚を取り出した


「おぉ、それそれ……150リアか……足りないな……他の人も持ってないか?」


そう聞かれ私もポケットを触ってみた……確かに少し硬い何かが入っている……ポケットから出してみると銀貨一枚と銅貨五枚が出てきた。

他の人達のポケットからも出てきたらしい。


「全員持ってるな……じゃあ行くか」


エアはそう言い歩きだし、数人の人が並ぶ門に並んだ。

私達もそれを見てエアと一緒の場所に並んだ……そして数分立ち私達の番になった。


「……身分書と入場料をお願いします。」


とやる気の無さそうな兵士がエアに話しかけている。


「あぁ、ここの十二人も俺の仲間だから、一緒に頼む……身分書だけど他の十二人は持っていないから入場料だけとってくれ。俺の身分書は……」


と言いエアはポケットを漁り始めた……やけに長いな……あっ、逆のポケットと後ろのポケットとかも探し始めた……


「あれ……ない……まさかあのスライムの時っ!」


エアはそう言うと肩をガクリと落とした……


「はぁ……では全員ステータスと入場料をお願いします。」


と兵士はその様子を見てため息を付きながら言ってくる。


「分かった。皆もこの門番に入場料を渡してステータスを見せてくれ……ステータス」


そう言うとエアはステータスを開いた。

他の皆も困惑しながらも入場料とステータスを出していく……私もステータスと入場料を出した。


─────────


名前 山田 海斗

年齢 25才

性別 男

状態 健康

種族 人間

職業 教師

体力 210

魔力 150


特殊スキル

「異世界生物学知識」


称号

異世界転生者


──────────


入場料を受け取り、おつりに鉄で出来た硬貨を渡しながら門番の人が黙って私達のステータスを見ていく……そして全てを見ると納得したように頷いてから


「名前がよく読めない文字だし……どっか違う場所から来た人か……そりゃ持ってないわ……怪しんでごめんね、一応仕事だから……入場料払って通っていいよ、身分書は冒険者ギルドで発行してね……冒険者ギルドの案内は君に任せるよ」


とエアに兵士は言った。


「あぁ、わかった、皆、行くぞ」


エアは門番の声を聞き歩いていく。

私達はそれに付いていき門の抜けると……屋台や木造の店が立ち並ぶ通りらしき場所に出た。辺りは人が多く活気があり。とても賑やかだ。


「おぉ、これは凄い……」


直人先生がそう呟く……他の生徒なども辺りを見ていた……


「……運がいいな……広場に勇者様が居るらしい、勇者様とならすぐ会えそうだ、付いてこい」


エアがそう言い歩き始めた。

私や他の皆もエアに付いていく。

しかし凄い場所だ……映画や昔見た漫画の世界に入った気分だ……

ある程度歩きエアは立ち止まった。

そして、エアが立ち止まったその先には人が群がっていた……


「きゃー!勇者様ー!」


「勇者様ー!こっちを見てー!」


「勇者様ー!」


と声が聞こえる。人の壁で勇者の姿は見えない。


「……」


突然、今まで黙っていた永山君が人混みに走り出した。






門番の理解力が高かった幸運、勇者様にすぐ会える幸運


永山君は村雨君と何があったのだろうか?まぁ、すぐわかりますが、次は村雨君視点になります。

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