第四の転生者の書8
四章の修正中にミスで消してしまったので
〜神奈川 裕翔視点〜
エアが村雨君の映像を出したのに皆が驚いている中
「っ……村雨……」
と永山君は村雨君の映像を見て下に俯いた……
「3日前に通り魔に刺されて死んだ村雨が……どうして……まさか先に転生してたのか……」
永山君がそう言うと
「……えっ?3日前?死んでる?何言ってんだ?勇者様は11ヶ月くらい前に現れて今もピンピンしてるぞ?人違いなんじゃ……?」
エアが驚いた表情でそう言ってきた……
11ヶ月前に現れた……?
「いやあの顔はどう見ても村雨だ……ピンピンしているって事は生きているって事だよな……?冗談じゃないよな?」
永山君がエアに聞く、声には僅かに力が籠もっていた……
「あぁ、生きているよ、と言うか世界で一人しか居ない勇者様が死んでたら大変だよ」
とエアは言う、その言葉に永山君は黙って下に俯いてしまった……
「ちょっと待ってくれ、勇者は一人なのか?」
と永山君が黙っていると突然、他の代表の生徒はエアに問いかけた
「あぁ、この世界に勇者は一人、ムラサメ様だけだよ、他に勇者が居たら偽物だー!とか言われて捕まえられて処刑かもな!」
そうエアは言う
「そ、そうか……ありがとう……」
とエアに問いかけた代表の生徒は顔を青ざめながらお礼を言った……話を遮ってまでどうしてそんな事を聞くのだろうか……
「まぁ、勇者様の知り合いか何なのか知らないけど、とりあえず数人だけなら会ってみるか?王都までなら俺が案内するぜ?」
とエアは言う……
「……俺は村雨に会いに行く」
ずっと黙ってた永山君がそう言った。
「おう、いいぜ、俺もウサギを捕まえたら王都に帰る予定だからな!その時に来たい奴は全員とは言わないが案内してやるぜ!そろそろ俺は狩りに行くからな!それじゃまた来るぜ!」
そう言うとエアは私達から離れるように歩いていった……そしてエアの姿が見えなくなると
「ずっと黙って聞いてましたが……ほとんど勇者の話でしたね……勇者に会いに王都に行く人を選ぶ……教頭先生……とりあえず話の流れ的にはこれで宜しいのでしょうか……?」
と黙っていた代表生徒の女の子の一人が言った
「そうですね……色々教えてもらいましたが……現状それしかないかと……どう決めましょう……」
そう教頭先生は悩み始めた……
「教頭先生、俺は絶対村雨に会いに行きます。」
そう教頭先生に永山君は言う
「俺はどうしても村雨に会って話したい事がある……のです……教頭先生、どうか、お願い致します。」
そう言い永山君は教頭先生に頭を下げた……どうしてそこまで頼むんだろうか……永山君と村雨君に何があったんだろう……そんな事を思っていると
「……分かりました、では、永山君以外を決めていきましょう……代表の皆さんは他の皆さんにステータスと王都の事など伝えて来てください。先生達は先生達で決めます。王都希望者が決まった所からここに集まって貰います。宜しくお願いします。」
そう教頭先生は言うと他の生徒達は返事をし離れていった。
そして生徒達が離れてしばらくすると
「では……私達も決めていきましょうか……王都希望者は立候補といきましょう、私はここで問題が起きた時の為に残ります。」
と教頭先生がそう言った。
王都かぁ……私はあまり行きたくないな……あのエアって人…何というか頼りないし……
「……私は行きます。」
「孔雀お姉ちゃんが行くなら私も」
と七鳥先生達が手を挙げた。
「そうですか、分かりました。雀さん、孔雀さんは王都に行くと……他に王都に行く人は居ませんか?」
教頭先生はさらに問いかけてくる。
「では、私は行きましょうか……何だか旅行みたいで少しワクワクしますね、加奈子さんはどうします?」
「直人さんが行くと言うのなら私も行きます。」
と白髪混じりの夫婦の先生……時沢先生達も手を挙げた。
「分かりました、時沢先生達も行くと……他に居ませんか?」
教頭先生はそう聞く
「では、私も行かせて貰います。」
と山田先生も手を挙げた。
「山田先生もですね……他には居ませんですか?」
教頭先生はさらに問いかける……今度は誰も手を挙げない……
「ではこの五名でいいですね……皆さんやエアさんが来るまでしばらく休みましょうか」