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堕落


そんなことがあった数日後に

僕は、借りていたアパートを出た。


お陰で路上生活だ。

手持ちは財布と携帯。あとはギター。

学生時代からコツコツためてあった

貯金があるからまだなんとかやっていけているが、

近いうちにどうにもなくなるだろう。


風呂は2日に1回200円で入れる

ボロボロの銭湯に入る。

そして、夜は川をまたぐ橋の下で眠る。


そう、今、底辺を感じている。



朝目が覚めると、自然と涙が枯れていて

いい気持ちだ。

そしてギターを握り、曲を作ってみる。

こんな生活も悪くないのだと

自分に言い聞かせながら、僕は生きている。


最底辺の生活を見て見たかったと言う理由で、

次のアルバイトも探さずに

無計画にアパートを捨てた。

しかし、こんな生活は最底辺なんかじゃない、

まだ生きる希望があるじゃないか。

やり直せるじゃないか。


あれ?僕は何故最底辺を目指しているのだろう?

何故最底辺に向かって走るのだろう?

今、考えて見ても全然わからなかった。

自然と涙がでた。


自分は、辛い人生を乗り越えてきたわけじゃない。

いじめも受けていない。別になにもない。

普通の人生だと思う。


意味がわからなかったのだ。

自分でも、最底辺を目指している意味が。

自分の考えていることが。


涙をふいて、

僕は、夕日が沈むと共に歩き出した。


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