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頻尿ラブコメ第1話
午前2時踏み切りに望遠鏡を担いで行った...
僕、[釜石李々庵]はとある有名な曲をトイレの個室で聴きながら用を足していた。どうして親がこんな女子のような名前をつけたかは定かではないが、僕は案外この名前を気にいっている。今は学校祭の途中である。別に腹が痛いわけじゃない。ただ特にやることもないし、友達と呼べる友達もいないから個室に籠る選択は間違ってはいないだろう。
「ンァァァァ♂漏れるぅぅ。」
バタンッ。隣の個室に誰入ったようだった。ただ驚いたのはその声の大きさではない。女の声だったのである。
僕は驚きのあまり「ンォッ」と声が出てしまった。この声に気づいたのかトイレに入った女は「ンァ?え?ンェェェ」。
僕は一旦冷静になり言った
「誰かは知らないけど、僕は今出て行くからまだ出てくるなよ。顔知られたくないでしょ?」
「わっ分かりました。ありがとうございます。」
僕は個室から出て手を洗い
入り口で待ち伏せた。