不良グループ
大滝と海で遊んだ次の日。
俺は何食わぬ顔で爽やかに登校した。
普通に昼飯まで過ごしたが大滝が来ることはなかった。
大滝のいた不良グループ達がようやく異変に気付き俺に声をかけてきた。
どうやら、大滝が来ない事を不審に思い大滝の携帯にかけたり、学校を抜け出して家に行ったが、
誰もでて来ないとの事だった。
仕方がないので、俺は
お金持ちになる方法を大滝に教えた。
大滝は金持ちになろうとお前らを出し抜いて一人旅立ったんだと思う。
と伝えた。
不良グループのリーダーがその方法を俺にだけ教えろといってきたので、放課後相談に乗ってやることにした。
放課後、大滝と同じように不良グループのリーダーを車に乗せた。
不良グループのリーダーの名前は聞いたが、何回聞いても覚えられなかったので、以降はコイツの事をリーダーと呼ぶ事にする。
リーダーに動画投稿と多少無理な事をするのどちらがいいから尋ねると、動画投稿はチマチマしてて面倒だから、多少無理な事でいいという。
リーダーの特性を知るためにいくつかの質問をする。長いので要約すると、学校はかったるいからいきたくない。親がうるさいから早く家を出たい。力は自信がある。バイク等乗り物には慣れてる。山よりも海が好き。大金が欲しい等である。
俺はリーダーにうってつけの仕事を思い付く。
俺は、やる気があるなら今日中に親と話を付けて家から出てこい。金持ちにしてやる。食事と寝る所も用意してやるから心配するなと伝える。
数時間後、リーダーはその日のうちに親と話を付けて戻ってきた。
次の日、リーダーは学校を辞めて、俺の紹介した会社に勤め始めた。リーダーとはそれ以降、会っていない。
リーダーは何の仕事をしてるのか?
それは、マグロとカニの漁船。
インド洋やロシア領で頑張ってるんじゃないかなあ?
紹介しておいてなんだけど。
紹介先にはリーダーをとにかく二度と陸に降ろすな。と伝えてある。
マグロが終わればカニ。カニが終わればマグロと言うと具合だ。紹介料として奴の給料から10%は俺の所に入るようにしてある。
アイツは大雑把だから給料明細なんか見ないだろうな。




