プロローグ おやすみなさい
性懲りもなく新しいのを初めてしまいました。しかし、他の投稿作品もキッチリ投稿していくので、安心してください。
『アルクルディア』
それがこの世界の名前。三つの巨大な大陸と、島々に、広大な海が広がる世界。
この世界には一つの特徴があった。それは技術。
“魔導技巧科学”━━━通称“マギカ”
それがこの世界で発達した技術、魔力を使い“魔導機器”を造り出すという知識、そして技術。
“魔導機器”は、時に畑を耕す道具に。時に魔獣や、敵国の兵士を倒すための武器に………と、様々な物になって人々を支えていた。
そしてある日、この世界に一人の天才が現れた。
名を、シロ・アルブラスター。
たった七歳で、魔導機器一複雑といわれる、“魔導義手”を作り上げ、十二才にして、魔導技巧科学の叡智と言われる、魔導自動人形を初めて作り上げた。彼は、様々な魔導機器を思いつき、作り上げた。
そんなある日の事、とある場所である計画が実行された。
星竜脈魔素転用計画
世界を流れる膨大な魔素の流れ、竜脈から魔素を取りだし魔力に変えて、世界の魔導機器の燃料にするという、画期的な計画。しかし、シロはこの計画に反対していた。この計画はまだ早いと、危険すぎると。しかし、この計画は実行された、その結果。竜脈から流れ出した魔素に耐えられず、魔素を取りだすための装置は爆発。溢れ出した魔素は、世界に吹き荒れ、殆どの魔導機器が破壊され、世界の人口の殆どが死んだ。
それから1500年の月日が流れ、それ以前に作られた魔導機器は、古代の遺物とされ、貴重な物として世界に知られていた。しかし、1500年たった今でも、分からない事がある。星竜脈魔素転用計画の暴走後、姿を消した天才シロ。その行方が……………
◇
「一先ず、まとめ終わったな。」
魔導機器の保存作業が終わり、全てしまい終わった。さてさて、例の計画が実行されるまで、後二時間くらいかな? なんとか間に合って良かった。
「マスター、終わりましたか?」
「セロアか。なんとか終わったよ。」
声をかけられたので振り向くと、白髪ショートカットに碧眼の少女のような顔立ちをした、人物。いや、人じゃないな、こいつは俺が作った魔導自動人形のセロアだ。にしても、これからコイツに苦労をかけるのかと思うと、少し心苦しい。
「んじゃ、データを移すぞ。」
「分かりました。」
セロアがカプセルの中に入る。準備完了だな、目の前の魔導機器を操作して、セロアの人格データや、記憶データ等々を目の前の魔導機器に移す。無事入ったので、安心だ。
「それじゃ、この第一研究所の事頼むな。」
『分かりました。』
全ての準備が完了したので、隣の部屋に行き、俺ようのカプセル。というか、コールドスリープ用の魔導機器に入る。さてさて、50年も寝たら、周辺の魔素濃度も下がるだろうし、それじゃ、コールドスリープ開始! 装置の電源を入れた瞬間眠気が襲い、意識がなくなった。
『おやすみなさい、シロ博士。』
静かになった研究所の中で、澄んだ声が響いた。