90.【ガードレールに挟まれた道:軍人と兵隊と赤子と林檎】
ある日の夢は……
真っ暗な螺旋階段から始まった。
下りていくと実験施設のような場所に辿り着いた。
辿り着いてすぐに、見知らぬ誰かが変な注射を打たれている所に遭遇。
こちらを振り向いた顔は半分蝋人形のようになっていて、ぎこちない動きで追いかけてきた。
どうにか捕まらずに、転がるように外に出ることができた。
振り返ると、今にも倒壊しそうなボロボロの建物が建っていた。
昔の木造校舎のように見える。
こんな場所にいたんだと知って、一気に身体が強張った。
ヒヤヒヤしながら辺りを見渡してみると、またガードレールに挟まれた道がすぐ近くにあった。
その道の奥から迷彩服を着た軍人さんと、赤い服に黒い長帽子を被ったちょび髭の兵隊さんが歩いてきた。
兵隊さんはなぜか裸の赤ちゃんを抱っこしている。
……と思ったら、よく見ると人間の赤ちゃんみたいな大きな人形だった。
二人並んでリズミカルに歩いている。
その様子を隠れて見ていたら、どこからか音楽が聴こえてきた。
音が出ている場所を探してみると、ボロボロの木造校舎の隣奥にビルを縦にスパンと切ったような中が丸見えの建物があった。
それぞれの階には果物の名前をした女性ボーカルさんが率いるバンドメンバーがいて驚いた。
アレンジされた『通りゃんせ』と『かごめかごめ』を楽しそうに演奏している。
建物の一番上の階に女性ボーカルさんは立っていた。
兵隊さん達が歩いていった方向を指さすように、ユラユラと横に体と手を動かしながら歌っている。
その姿を見て「彼女が歌うと何でもかっこいいなぁ……」なんて思っていたら目が覚めてしまった。
また夢の中で演奏して欲しいなと思った。
あの道の先に何があるのか……。
気になる夢でした。




