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70.【侵入者?:青い瞳と金髪さん】


ある日の夢は……

気が付いたら街の中にいた。


ぶらぶら歩いていたら、突然周りにいる人が近くにいた人に次々に噛みつき始めた。

60.【侵入者:感染と抗争】の夢の時と似ている。


またシマシマかと思って焦っていると、一番近くにいた人も噛みつかれた。

同時に白目の部分が一気に青色に変わった。

噛みついている女の人の目も同じように青い。

見ていたら、その二人がアタシに襲いかかってきた。


噛まれる……!


思わず目を閉じてしゃがんでみたけど、痛くも何ともない。

ゆっくり顔を上げてみると、いつのまにか別の場所にいた。


そこは円錐状の建物で、中心から外側に向かって棚田みたいに幅の広い段になっていた。

一番外側の段は簡易的なベッドになっていて、たくさんの人が座ったり横になったりしている。


円錐状の建物の壁はコンクリートっぽい灰色の素材。

上を見上げると、てっぺんのとんがった部分に小さな窓が点々とあって、そこから外の光が降り注いでいた。


挿絵(By みてみん)


辺りを見渡してみると青い目の人がたくさんいるけど、普通の人も何人かいるようだった。


一番下のスペースには大きなテーブルが置いてあって、女の人がパソコンを置いて何か作業をしていた。

隅の方に小さな子供達と数人の妊婦さんもいる。


話しかけに行こうとした時だった。


「気になるの?」


後ろから声がした。

振り向くと金髪で青い目の若そうな子が立っていた。

その子の白目は青色ではなく、瞳が外人さんみたいに青かった。


十二、三歳ぐらいだろうか。

前にも夢に金髪ロングヘアーで青い目の女の子は出てきたけれど、今回の子は髪が短い。

だから、女の子なのか男の子なのかわからなかった。

その子はアタシと目が合うと、ゆっくり近づいてきて抱きついてきた。


「僕達はね、仲間を増やしているんだ。でも、まだ産まれてくる前の胎児や小さな子供は噛みついてしまうと生きられない。だから、そのまま連れてきた。大きくなるまで待つんだよ」と金髪の子は嬉しそうに言った。


僕達ってことは男の子なのかなぁ……。


そう思いながら、何も言わずに妊婦さんを見て、パソコンを見ている女の人に視線を移すと――


「彼女は仲間にするかまだ決まっていない人間なんだ。それとアナタも特別。ほら、あなたも噛まれていないよ」


そう言って金髪の子は鏡を手渡してきた。

見てみると確かに何ともない。

でも、何だか体が怠くて、アタシは空いているベッドに横になりながら建物の中にいる人達を見ていた。


噛みつかれた青い目の人達は、普通の人達を監視するように見ている。

たまに妊婦さん達が集まっているところに近づいたと思ったら

「本当なら今すぐにでも噛みついてしまいたい!」と大声を上げて妊婦さん達を脅したりしていた。

でも、不思議とここには来ない。

その代わりなのか、金髪の子がアタシに抱きついて一緒に寝ていた。


ウトウトしていると、携帯電話の着信音が鳴り響いた。

パソコンを見ていたスーツの女の人がペコペコしながら話している。

それを見た青い目の人が話しかけると

「私は仕事があるから外に出なきゃいけないのよ!この仕事はしくじれないの!」と怒鳴った。


青い目の人が携帯電話を取り上げると、それに怒った女の人がテーブルをバンバン叩きながら

「どうにか外に出て、ここの事を外の人達に話してやる!」と悔しそうに騒いでいた。


そんな騒動を横になりながら見ていたら、いつのまにかアタシは眠ってしまっていた。

浅い眠りから目が覚めたけど、そのまま目を閉じながら周りの音を聞いていると色んな話し声や物音がする。


まだあの建物の中か……。


目を閉じたまま考えていたら、唇に何かが触れる。

そっと目を開けてみると、金髪さんがアタシの唇を人差し指で撫でていた。


「えっ、何してるの……?」


飛び起きて言葉を発した瞬間、何か苦い。

唇を触ってみると何かヌルヌルしたものが……。

慌てて鏡で見てみると、唇に群青色の謎の液体が塗りたくられていた。


「唇が渇いていたから潤してあげたの。どのぐらい口の中に入った? たったそれだけで僕の仲間になってくれたら嬉しいのに……あなたはそうならない」


そんな風な事を金髪さんは悲しそうな顔で言った。

これはどうしたもんかと唇を拭きながら下を見ると、パソコンを見ていた女の人がいなくなっていた。

本当に脱出したのだろうか。

それとも失敗してしまったのか。

気になっていたら目が覚めてしまった。


青い目の集団はシマシマと関連しているのか知りたかった。

それにしてもアタシの夢には、金髪ハーフ風な人がよく出てくる。






そんな夢でした。

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