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123.【白い袴の人達と謎の儀式】


ある日の夢は……


神社公園と呼んでいる小さな公園に向かう途中の分かれ道から始まった。

まっすぐと左に分かれていて、神社公園に行く時は左に曲がる。

今回気になったのはまっすぐの道。

細かく書いておくなら、106.【侵入者:猫達と危険なキグルミ】の夢で最初の方に出てきたマラソン大会を応援する人達がいた道だと思う。


今回は前に見た神社公園の夢の時みたいに、朝靄のような何かが薄暗く広がっていた。

辺りが見えなくなるぐらい靄が濃い。


挿絵(By みてみん)


そんな靄の中、道の右側と左側に提灯のようなぼんやりとした明かりが見える。

近づいてみると、どちらも神社やお寺のような場所の入り口だった。


入り口の上の部分に暖簾のような布としめ縄みたいな物が吊るされていて、扉の内側で袴を着た人達がこちらを見ている。

右と左、見比べてみると布に描いてある紋章が違うと思った。

同時に右と左の人達は対立しているような……

そんな気がした。


どちらに行こうか迷ったけど、アタシは近かった左側の方を選んでみた。

そちらに歩いていくと、中から袴を着た人達が一斉に外に出てきて、反対の右側の人は入り口の内側で残念そうな素振りをした。

アタシが入口の前に立つと、上は白、下はクリーム色の袴を着た恰幅のいい男の人が出てきて、束ねた細長い物を括り付けた木の棒をアタシに渡してきた。

括り付けられた何かは黄色っぽい植物の皮やツルのような物に見える。


夢の中のアタシはその棒を持って片足を腰の高さまで上げたと思ったら、一歩前を蹴るように下に向かって足を振り下ろした。

地面には付けずに浮かせるように足をピッと止めると、すぐまた元の位置にタンッと戻す。


挿絵(By みてみん)


その動作を少しずつ回転しながら繰り返していく。

何かの儀式なのか、能の舞のようにも思えるけど、棒を持ちながらテンポよくリズミカルにやっていたので、海外のロイヤルガードみたいだった。


挿絵(By みてみん)


一周すると白い袴の人が棒を受け取って何かを唱える。

すると、他の袴の人達が一斉にアタシが立っている場所に整列した。


白い袴の人が唱え終えて指揮者のように何か合図をすると、みんなうつむくように少し下を向いて息を吐きながら「あぁー」と静かに声を出した。

アタシも同じように声を出しているのだけど、一人だけ音程が違う。

でも、それが正解なのか、夢の中のアタシは音程の違いすらもなんだか誇らしげ。

認められた安堵感みたいな物が伝わってきた。

でも、見ているアタシは「一人だけ音違うじゃんか」と恥ずかしい気持ちになっているところで目が覚めた。


アタシは夢の中で宗教か何かに入信してしまったのだろうか。



そんな夢でした。

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